本調査では、職場に放置され続けている課題はあると思うかどうか、その原因、課題の状況把握の難易度についてなどを尋ねた。
「長年放置され続けている課題はあると思うかどうか」という質問に対して「ある」と回答した割合は、回答者全体の93.4%だった。また、長年放置されている課題は「なぜ改善が図られないと思うか」について原因を尋ねると、「優先度が他の課題に比べて高くないから」の回答が最も多く(54.8%)、次いで「期限日や担当者が決められていないから」の回答がほぼ同率(54.2%)、さらに「課題ではあるものの、対応策が具体化していないから」(47.4%)と続いた。
この結果から、職場に放置されている課題が一向に進まない理由として、「優先度や期限などが明確でないこと」がキーワードになっていることがわかる。一方、個人への評価との関連や予算、課題そのものの難易度は、課題が進まない理由としては重要視されていないこともわかった。
続いて、職場において「課題が今どういう状態にあるのか把握するのが難しい」と感じたことがあるかを質問。課題として話された内容について、「すでに着手されたのかどうか」といった進捗状況や、担当者は誰なのか、いつまでに対応見込みなのかといった状態について、「把握するのが難しいと感じたことがある」と答えたのは、回答者の83.8%にも及んだ。
本調査の回答者の8割強が、「課題がどういう状態にあるのか」の把握に難しさを感じているという結果から、情報共有に改善の余地があることが分かった。
ヌーラボは、この調査の結果から、働く人の多くが「ある」と感じている、「職場に放置され続けている課題」解決のカギは、【優先度や期限、担当者などの具体化】と【シームレスな情報共有】にあるとしている。