TISと東京大学稲見研究室は2019年より、2025年の大阪・関西万博やその先の社会実装に向けた新しい遠隔コミュニケーション技術の具体化をテーマに共同研究を開始している。これまでの共同研究では2040年の社会像とその社会における遠隔コミュニケーションのあり方を議論し、稲見研究室が保有するテレプレゼンスシステム「ExLeap」やその応用である「T-Leap」などのプロトタイプシステムの試作と検証を元にしたコンセプトを作成してきた。
今後、共同研究で試作・開発したプロトタイプシステムを実社会において実証し、事業化に向けた取り組みを推進していくという。
2040年の遠隔コミュニケーションコンセプト「Synchronized-Environments」
2019~2020年度までの共同研究において、TISと東京大学稲見研究室は「物理的に対面しなくても遠くにいる人同士の環境がシンクロしている状態:Synchronized-Environments」を2040年の遠隔コミュニケーションのコンセプトとし、Synchronized-Environmentsがインフラとして提供された社会における人々の経済活動の応用例を検討している。
Synchronized-Environmentsの実証の取り組み
これまでの共同研究で、Synchronized-Environmentsのコンセプト実証の取り組みとしてExleapを活用した葬儀への遠隔参加の実証やT-leapの台湾における観光ガイド・買い物支援の実証を行い、その成果を国際学会等で発表してきた。
この共同研究では今後、TISのエッジコンピューティング研究との連携や5Gを活用した実証実験を実施し、大阪・関西万博、その先の社会実装を目指していく。また、共同研究で得られた研究成果で、早期に社会応用可能なものはTISのXR Campusシリーズに組み込み、アフターコロナの世界の社会課題を解決するサービス開発を進め、TISのXR事業が新しい社会の中で多くの人に活用される未来を目指すとしている。