太平洋セメントと東京ガスは、脱炭素社会の実現に向けた検討を共同で実施することに合意。協業の第一歩として、将来的なセメント製造工程から回収される高濃度CO2を原料として合成される、メタンの都市ガスインフラによる供給を目指したメタネーション事業の実現可能性調査を開始する。
太平洋セメントは、2022年1月にNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)のグリーンイノベーション基金事業において「CO2回収型セメント製造プロセスの開発」に採択され、CO2回収型セメント製造プロセス、およびメタネーションシステムの開発に着手してきたという。
東京ガスは、グループ経営ビジョン「Compass2030」の中で「価値共創のエコシステム構築」と「CO2ネット・ゼロへの挑戦」を掲げる中で、他のセクターから排出されるCO2を利用した、メタネーションによる合成メタンを有効活用する、カーボンリサイクルの本格的社会実装に向けての協業先を探してきたとしている。
同検討を契機として、両社はセメントセクターとガスセクターのカップリングにより、脱炭素社会の実現に向け連携して取り組んでいくと述べている。