EYストラテジー・アンド・コンサルティング(以下、EYSC)は、食に関連する生産者、消費者、中間業者、研究機関や政府などをつなぐハブとなり、食に関連する課題解決を目指す「食の未来創造支援オフィス」を設置すると発表した。
同社は、これまでEYSC内で農水産業向けコンサルティング、ルール形成、ブロックチェーンを活用したサプライチェーンマネジメントなど、個別に活動していたチームを集約。組織を横断したチームとして、食の未来創造支援オフィスを新設した。一企業では解決が困難な食の課題について、EYがハブとなってステークホルダーをつなぎ、食の安心・安全を推進するとともに、地域の活性化やクライアントの事業拡大に貢献するという。
食の未来創造支援オフィスの主なソリューションは以下のとおり。
生産現場のスマート化支援
生産現場において暗黙知として蓄積されてきたノウハウの可視化や、先行知見とデジタルを融合させた効率的生産システム、および新規ビジネスモデルの構築を支援する。
国内外食品流通のスマート化支援
需給情報を活用した売買マッチングによる食品流通の効率化、輸出時における決済の効率化、輸出相手国での輸入手続き電子化交渉などを支援する。
標準化戦略の策定支援
食に関する市場拡大には、適正品の流通による正当な評価を獲得する機会の創出が有効だという。自社や日本の優位性が最大化される競争領域、および協調領域の設定に向けた、JASやISOといった国内外標準の戦略的活用を支援する。
ブロックチェーン技術を活用したサプライチェーンマネジメント支援
食の安全性や品質・鮮度保証のためのトレーサビリティシステム構築の支援や、企業のデータプライバシーを確保しながらの在庫適正化など、複数企業にまたがるサプライチェーンマネジメントの高度化を、ブロックチェーン技術も活用して支援する。
地方活性化・事業拡大支援
生産活動を起点とした6次産業化や新規販路構築、越境ECによる地方特産品の海外展開などによる事業拡大、飲食産業振興および観光コンテンツ化などによる交流人口の獲得戦略策定などを支援する。
研究・開発マネジメント支援
機器メーカー、IT系企業、食品会社やバイオベンチャーなどのポートフォリオ拡大やイノベーションマネジメントとして、研究開発成果を社会実装に結びつける技術獲得戦略の策定や、オープンイノベーションの実行を支援する。