NECは、工場内の現場(設備・人)データに加え、サプライチェーン上の出来高・品質・在庫データ等ものづくりデータを集約し、見える化・分析を行う基盤「NEC Industrial IoT Platform」の機能を強化。このプラットフォームと連携する新サービスを12月20日から提供開始した。
強化のポイント
1.ものづくりDX改善ガイド
NEC Industrial IoT Platform のデータ基盤を強化し、データの活用方法に悩む製造現場の管理者向け機能として「ものづくりDX改善ガイド」を新たに提供する。また、基幹システムや生産実行システム等とのデータを統合するためのデータ連携機能を実装することで、製造指示データから、設備・人、検査実績まで様々な項目で関連付けられるデータモデルを保有できるようになる。これにより、設備稼働と人の動き、設備稼働と品質不良発生が同時に分かり、工場・会社を横断した改善につながる分析も可能となる。
ものづくりDX改善ガイドでは、設備が原因となって生じる7大ロスについて、KPIツリーで全体を俯瞰し、設備やラインの時間稼働率(停止ロス)の低下、サイクルタイムの悪化、良品率の悪化といった課題ごとに、データの収集方法や分析手順、改善事例を得ることが可能となる。
課題解決に向けた改善のシナリオは、今回の第一弾で21種類を提供。また、KPIと紐づく改善シナリオ、標準化された画面、顧客が自由に分析できるサンプルデータ、初心者でも利用可能なガイド類含め、必要なものが一式揃っており、自律的なデータドリブン改善活動の定着化、改善PDCAサイクルの高速化に貢献するという。
2.サプライチェーンアナリティクス基盤サービス
このサービスでは、サプラチェーン全体で品目群別にストックポイントの在庫状況をわかりやすく可視化・分析するアプリケーションと在庫適性化に向けた分析サービスをセットで提供する。
具体的には、どの工程で生産の過剰・不足があるかを可視化。これにより、ストックポイントごとに経営と全部門が同時に俯瞰して見ることで、過剰生産を抑え在庫適正化を目指す。