横河ソリューションサービスとNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は、AIを用いてプラントの自動運転を実現する「オートパイロット」を、「AIプラント運転支援ソリューション」の新機能として、2月より提供開始する。
オートパイロットは、プラントの各種センサーから取得した温度や圧力などのデータと運転員の過去の操作履歴から模倣学習で運転員の操作を学び、AIがプラントを自動運転するもの。横河ソリューションサービスが持つプラントの運転に関する知見と、NTT Comが持つAI技術を組み合わせ、以下の特長を実現しているという。
- 運転の効率化が可能:プラントの運転に同機能が加わることで、手動運転を削減し大幅な効率化が可能。運転員の確保や技術伝承など、プラントを運営する多くの顧客が抱える課題の解決を支援
- 安全性と継続性を持った運転が可能:AIの動作保証範囲から外れたことを検知した場合、運転員に即時通知するとともに、手動運転に切り替えられる。その後、運転員の判断のもとオートパイロットに戻すことが可能。人との連携により、安全性と継続性を担保した操業を実現できる
- 自動再学習による状況変化への対応:蓄積されたデータの中から現状に近い状況の操作履歴などを抽出し、高頻度に自動再学習する。その結果、新たな環境に沿ったルールをAIが導き出し、生産量や設備の経年変化などの状況に応じた最適な自動運転を実現可能
なお、オートパイロットをJNC石油化学 市原製造所に導入。従来技術では制御が難しかった工程の自動運転に成功するとともに、運転員による手動操作を超える精度を確認したという。
両社は今後、運転員の確保や技能伝承、操業の効率化に課題を抱える企業を中心に、同機能を提供するとしている。