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事業の成長サイクルを促進するKPI式PDCA

組織の「健康診断」/部門同士のコネクター/コミュニケーションツール──「業務評価」以上に活きるKPI

第1回

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 KPI(Key Performance Indicator)は、業務の目標達成にどれだけ近づいているかを数値で表すフレームワークの一つとして知られています。しかし、一般的に「業務結果の把握」という決まった視点からしか活用されていません。そのため、KPIの活用が硬直化し、その効果を最大限に活かすことが難しくなっているように感じています。本記事では、KPIに対する新たな視野を提供することで、その活用方法に幅を持たせることを目指します。KPIを単なる数値だけでなく最終的にはコミュニケーションツールとして見ることで、真価を発揮させるヒントを感じていただけたら幸いです。

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KPIは組織の「健康診断」ツール

 「健康診断」とは、私たちが自身の健康状態を理解し、さらには生活習慣の改善や病気の早期発見に役立てる重要な手段です。健康診断が定期的にあるからこそ、私たちは自分でも気づくことが難しい体の不調や病気の早期発見につながり、大事に至る前に治すことができます。

 組織も同様で、健康状態を把握する“術”が必要です。組織の健康状態を判断するための最も基本的なツールとして、財務諸表が用いられることが一般的です。ただそれは、あくまで組織の健康状態を示す“結果”を表すものであり、“なぜ”そのような結果となったのか、“どのように”改善すべきかといった視点からは、情報が不足しています。

 そこで必要となるのがKPIです。KPIは組織の健康状態を測定するための指標であり、その目的は、業務の成果を正確に把握して組織の改善や成長を図ることです。具体的には、個々の業務やプロジェクトのパフォーマンスを定期的に確認し、問題がある場合にはその原因を特定し、解決策を策定して適用するという一連のプロセスを通じて、組織全体の健康状態を維持、もしくは改善することが可能になります。

 KPIをこの視点から見ると、ただ業務の成果を測定するだけの“指標”ではなく、業務改善のためのヒントが詰まった“ツール”と捉えることができます。

 定期的なKPIの確認は、健康診断で体調をチェックし、生活習慣の見直しなどの必要性を確認する作業と同じです。そして、その結果を基にアクションを起こすことで、組織の健康状態、つまり是正が必要な問題や課題を早期に発見し、その対策を講じることが可能となります。

 KPIはまさに組織の「健康診断」を行うための重要なツールと言えます。

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“点”と“線”でKPIを活用する

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この記事の著者

広瀬 好伸(ヒロセ ヨシノブ)

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