石灰石を主原料とし、原料に水や木材パルプを使用せず紙の代替や石油由来原料の使用量を抑えてプラスチックの代替となる新素材「LIMEX(ライメックス)」を開発・製造・販売する株式会社TBM(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:山﨑敦義、以下TBM)は、株式会社ヒューマンフォーラム(本社:京都府京都市、代表取締役社長:岩崎 仁志、以下ヒューマンフォーラム)が原宿を中心に全国展開するアパレルブランド「SPINNS(スピンズ)」で使用されるショッパーに、LIMEX Bagが採用されたことを発表致します。LIMEX Bagはプラスチックでも紙でもない石から生まれた新しい袋で、従来のビニール袋と比べプラスチックの使用を大幅に削減し、紙袋と比べて水と木の使用を大幅に削減します。本採用を契機にTBMは、LIMEX Bagの販売を強化して参ります。
■ 背景
持続可能な開発目標(以下SDGs)やプラスチック問題の課題解決に向けて、企業の対応が求められています。TBMは2015 年に経済産業省の支援を受けて、新素材 LIMEX を生産する第 1 号プラント(宮城県白石市)を完成。シリコンバレーの 3 大アクセラレーターの 1 つである、Plug and Play において年間を通して「世の中に最も社会的影響を与える企業-ソーシャルインパクトアワード-」を受賞。これまでLIMEX製品の実用化に向けて大手事業会社との共同開発やパートナーシップを強化し、3,000 社を超える企業にLIMEX製品の導入を進めて参りました。現在TBMは、海外で使い捨てプラスチックを規制する動きが強まり、世界中からLIMEXに関して500件以上の引き合いを頂くなど、プラスチックの代替素材として注目を集めています。ブリュッセルで開催されたBrussels SDG Summit 2018(主催;CSR ヨーロッパ)においては、パートナーに認定され、LIMEXの劣化やロスの少ないリサイクル性能の高さを活かし、シート状のものから射出成形品をつくる「LIMEXのアップサイクル」を紹介。(サーキュラー・エコノミーの推進)昨年、ポーランドで開催された COP24(第24回 国連気候変動枠組条約締約国会議)では、イベント「LIMEX-石灰石で拓く脱炭素社会への道」を主催し、LIMEX製のレジ袋、ゴミ袋、ショッパーのコンセプトモデルを発表いたしました。2019年6月に開催される「G20 茨城つくば貿易・デジタル経済大臣会合」において、世界各国の事業者や政府の参考となるビジネス事例としてLIMEX製品を紹介させて頂く予定です。
■ 概要
全国に26店舗を展開する「SPINNS」「SUPER SPINNS」で使用されるショッパーとしてLIMEX Bagが採用されました。LIMEX製品の特徴である石油由来樹脂、温室効果ガスの排出を抑えられるという環境性能、既存品と変わらない十分な耐久性、石から生まれたとは思えないほど柔軟な手触りを評価頂き、採用に至りました。TBMは、本採用を契機に、将来的には、店舗のサステナブルな循環型モデルを目指し、店内の印刷物をプラスチックの代替製品に生まれ変わらせる、アップサイクルの提案・検討を進めて参ります。
<アップサイクルとは>
サステナブル(持続可能)な「モノづくり」の新たな方法論のひとつ。従来から行われてきたリサイクル(再循環)とは異なり、単なる素材の原料化、その再利用ではなく、元の製品よりも次元・価値の高いモノを生み出すことを最終的な目的としています。
・使用開始時期
2019年5月1日より順次導入予定
・導入ご担当者様コメント
SDGsを通して、ファッション業界の環境負荷について関心を持ち取り組みたいと思った。その中で、ショッパーの素材の見直しや使用枚数の低減などを考えるようになり、TBM様のご協力のもとLIMEXという新素材でのショッパーの開発、採用となりました。今後は、使用枚数の低減や回収なども視野に入れ、さらなる改善を続けていきたい。(株式会社ヒューマンフォーラム 代表取締役社長 岩崎 仁志)
■ 新素材「LIMEX(ライメックス)」について
[ LIMEXとは ]
・ LIMEXは炭酸カルシウムなど無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合材料であり、日本発の新素材。
・ 2013 年、経済産業省のイノベーション拠点立地推進事業「先端技術実証・評価設備整備費等補助金」に採択。
・ 2014 年、国内特許を取得。現在、日中米欧を含む30か国以上で登録済。
・ 2015 年、宮城県白石市に年産 6,000 トンの LIMEX を製造する第一工場を建設。
・ 2016 年、米国シリコンバレーの「Plug and Play」で初の 『世の中に最も社会的影響を与える企業ソーシャルインパクトアワード』を受賞
・ 2017 年、「第7回日米イノベーションアワード」において『イノベーション・ショーケース』を受賞
・ 2018 年、COP24(第24回 国連気候変動枠組条約締約国会議)に日本政府代表団として参加
[ 紙の代替として ]
・ 通常、普通紙1トン生産する場合、木を約 20 本、水を約85トン使うが、LIMEX は原料に木や水を使用せず、石灰石 0.6~0.8 トンとポリオレフィン約 0.2~0.4 トンから LIMEX の紙代替製品(LIMEXシート)1トンを生産可能。
※国内の製紙業界においては、単に伐採するだけでなく海外で植林活動を実施。
※使用済みの LIMEX の紙代替製品を廃棄する場合は可燃ごみ扱い。(古紙回収に出さない)
[ プラスチックの代替として ]
・ 従来のプラスチックの原料は石油由来樹脂 100%であるが、LIMEX では主原料が石灰石であり、石油由来樹脂の使用量を大きく削減可能。
・ LIMEXは、石灰石を主原料に石油由来樹脂と構成されているが、石油由来樹脂を100%バイオ由来、かつ生分解性の素材に置きかえた生分解性LIMEXの検討を開始。
・ 単価の安い石灰石を主原料とすることで価格競争力を有する。
・ LIMEX の印刷物等のリサイクル材から、LIMEX 製のプラスチック成型品(LIMEXペレットを加工)を製造することが可能。(LIMEXのアップサイクル)
[ 資源としての石灰石の埋蔵量 ]
・ 日本でも 100%自給自足できる資源。世界各地の埋蔵量も豊富で、ほぼ無尽蔵。
■ 株式会社TBM
代表取締役CEO :山﨑 敦義
本社 :東京都中央区銀座 2-7-17-6F
設立 :2011 年
資本金 :107 億 4,480 万円(資本準備金含む)/ 2019 年 2 月時点
事業内容 :LIMEX 及び LIMEX 製品の開発・製造・販売
URL :https://tb-m.com/
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