KDDIは、LINEアカウント「auサポート」でのチャットボットによる問い合わせ対応に、生成AIの活用を開始した。生成AIを活用することで、ユーザーの入力内容を要約できるほか、情報が不足している場合に生成AIがユーザーに再質問を行うことが可能になる。これにより、問い合わせ内容の解決までにかかる時間を短縮し、ユーザーがストレスなく迅速に問題を解決できるようになることを目指すという。
生成AIの活用概要
1.チャットボットでの活用
長文の問い合わせについて、生成AIがユーザーの入力内容を要約し、チャットボットがユーザーの問い合わせの意図を正しく認識しやすい形に整理する。必要な情報が不足している場合には、生成AIがユーザーに再質問を行い、チャットボットが適切な回答を特定しやすい形に誘導する。これらにより、チャットボットによる解決率を向上させ、ユーザーの問い合わせ内容の解決までにかかる時間を短縮する。事前の検証では、既存のチャットボットでの対応と比較して約5分程度(従来の約2割)短縮できた事例もあるという。
2.アドバイザー回答支援での活用
チャットボットの回答が問い合わせ内容の解決につながらなかった場合、チャットアドバイザーが引き継いで問い合わせ対応を行う。チャットアドバイザーがユーザーとの応対を開始する前に、生成AIがユーザーとチャットボットの間で行われた会話を要約。これにより、アドバイザーが迅速に問題の本質を把握し、適切な回答を提供することが可能となる。
また、チャットアドバイザーの研修にも生成AIを導入。生成AIをユーザー役としてシミュレーションすることで、実際の応対に近い環境での研修が可能となり、アドバイザーのスキル向上につながっているとしている。