ワークスが開発する、人工知能を搭載した世界初の基幹業務システム「HUE」では、企業内に蓄積するオペレーションログデータを機械学習のトレーニングデータとして活用することで、ユーザーの次の行動を予測(ユーザー属性に沿った入力項目・検索結果のサジェスト、業務のレコメンデーションなど)し、これまでの業務システムと比べ圧倒的なユーザビリティと業務生産性の向上を実現しているという。
このたび、「HUE」への機械学習の活用に加え、ユーザーの発話やテキストデータの解析・理解に基づく、よりユーザーニーズに則したAI機能を「HUE」に取り入れるため、業務活用に特化した自然言語処理の研究を進めることにしたという。
研究所では自然言語処理の業務活用に向け、次のような研究開発を進めていくとしている。
また、研究所では自然言語処理研究発展のため、日本および英語圏へのNLPツール・言語リソースのオープンソース公開を行う。
人工知能研究所では、次のようなとりくみを明らかにしている。
・自然言語処理研究の権威を特別技術顧問として招聘
日本の自然言語処理研究の第一人者である、奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)教授・松本裕治氏を技術顧問として招聘。松本氏は日本の自然言語処理研究を牽引する第一人者で、自然言語処理分野最高権威の国際学会であるACLが2011年に創設したFellow制度の最初の1人に選ばれるなど、海外からも高い評価を得ている。研究所開設にあたっては、ワークスの自然言語処理および製品への取り組みや解析エンジン・リソースの開発、それらのOSS化などの研究内容に強く賛同をよせているという。
・産官・産学連携
自然言語処理の業務活用における徳島大学との共同研究を推進。スケジュール調整をはじめとした、業務効率向上のための対話システムの研究を共同で進めるほか、徳島大学とワークス間の人材交流なども視野に入れた連携を行う。
また、研究所は徳島県からの立地支援を受け開設しており、今後5年間で研究員を50名規模にまで拡大、ワークスにおけるAI研究の中心と位置づける見込みだ。さらに、国が進めている地方拠点強化税制における本社機能移転事業で、徳島県初の移転型(東京23区からの移転)による認定を受けた。