オーストリア・リンツ市を拠点とする「アルスエレクトロニカ」は、1979年の創設以来、「アート・テクノロジー・ソサエティ」の哲学のもとに、先端テクノロジーとアートシンキングの視点から、未来の社会における課題を捉え、問題提起し続けているクリエイティブ機関だという。
博報堂とアルスエレクトロニカは、2014年から「Future Catalysts」として協働プロジェクトを実施してきたが、さらに活動を拡大するべく、今回の「Ars Electronica Tokyo Initiative(AETI)」の発足に至ったという。
Initiative(イニシアティブ)とは、先駆け、率先、第一歩という意味で、AETIは「これからの東京、ひいては日本社会を良くする為に、我々は一体何が出来るのか」をミッションとし、企業・イノベーター・アーティスト等、さまざまなステークホルダーと未来社会を創り出すアイデアを共創し、社会への実装に向けて活動することを目的とするコミュニティだという。
「Create For Tokyo Together」をスローガンに、アルスエレクトロニカが持つアートシンキング、そして博報堂の生活者視点・生活者発想を強みに、人を起点とした未来社会を描くイノベーション創出を行っていくとしている。
■「Ars Electronica Tokyo Initiative」主な活動・サービス
1. アルスエレクトロニカ・フェスティバルとの連携プログラム
・スキャニングツアー:世界中の先端テクノロジーアートが提示する問題意識をスキャニングし、自社の課題と照らし合わせるプログラム。
2. 国内Future Innovators Summit実施
・2014年より博報堂とアルスエレクトロニカが共同実施しているディスカッションワークショッププログラムの継続実施:世界中の若手アーティスト、研究者、起業家、社会活動家から厳選された多様な価値観を抱いたメンバーで構成され、課題の解決策ではなく、設定された課題に対して問題提起を促すCreative Question(クリエイティブ・クエスチョン)を生み出す。(協力:VoiceVision・博報堂グループ)
また、従来のマーケティングでは予測不可能な未来が待ち受けている今、企業単独の研究アセットやケイパビリティでは解決できない課題が顕在化してきている。企業が抱える課題をアルスエレクトロニカが持つ、アート・テクノロジー・社会の視点から未来志向型で捉え直し、博報堂のブランディングとイノベーションの専門組織「博報堂ブランド・イノベーションデザイン」が提供する「未来洞察」「未来シナリオ」等のプログラムと掛け合わせた「Art Thinking Program」の提供を同時に開始する。
■Art Thinking Program /主なサービスメニュー
- 次世代事業ビジョン・コンセプトの開発
- 新プロダクト・サービス開発、実証実験環境の提案
- 新エンターテインメントプログラムの開発
- クリエイティブ人材育成プログラム