本サービスは、従業員の就業状況や心理状態をAIで分析し、個別のフォローや人事制度の改定など各種施策の支援を行うことで、ジョブ型雇用やテレワークなど働き方の多様化に対応しながら、従業員の組織へのエンゲージメント向上を図るもの。
分析と個別フォロー
KIBITでは、教師データとして、過去の従業員面談記録のなかからエンゲージメント低下が懸念された人材(以下「モデル人材」)の記録を活用し、その特徴を学習。この教師データをベースに、従業員から継続的に提出されるフリーテキストで記載されたアンケート回答(「仕事・働き方に対する不安や課題感」などがテーマ)を分析し、教師データとの類似度を10,000点(類似度が高い)から0点(類似度が低い)までのスコアで算出する。
KIBITによるスコアはフリーテキストから生成されるため、従業員の状況をより正確に表したものとなっている。従前の従業員満足度調査や従業員エンゲージメント調査は、従業員自身が各項目において1~5などの定量的な評価を入力する手法であることが大半。しかし、KIBITでは定性的なコメントをスコアリングという形で定量化し、各観点で統一された基準にすることで、従業員自身の感覚による評価よりも客観的な定量データを得ることが可能だとしている。
また、管理職のスキルによってばらつきが出ることが多かったアンケート回答や面談記録の評価もKIBITでは解消され、わずかな時間で、かつ、部署を越えて社内横断的に同じ基準で、一定の特徴を有する人材を抽出することができるのだという。KIBITのスコアで類似度が高いとされた社員に対しては、各企業が面談等による個別フォローを行うことで、退職等の事態悪化の防止が期待できると述べている。
アンケートデータ分析による従業員の状況察知から個人フォローまでの流れ
人事組織コンサルティングに関して
同種の事象の再発防止のため、社内制度の改定や従業員教育等の実施等を行う。KIBITによる分析で活用したアンケート回答などのテキストデータを、改めて日本総研のコンサルタントが分析し、これまで蓄積してきた人と組織に関する改革や制度設計、施策導入のノウハウを活用した人事組織コンサルティングを行う。従前の定量的なアンケート結果では知ることのできない、従業員の置かれた周辺状況やエンゲージメント低下の背景を踏まえ、社内横断的な観点から、適切な制度改定や各種施策の実施の支援を行う。