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日立ソリューションズ、慶應義塾大学と従業員エンゲージメント向上を目的に産学連携で実証実験を開始

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 日立ソリューションズは、日本産業ストレス学会 常任理事や日本行動医学会 顧問を務める慶應義塾大学 総合政策学部 島津 明人教授とともに、従業員エンゲージメント向上の効果検証を目的とした実証実験を2021年1月18日から3か月間、実施する。

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 本実証実験では、従業員エンゲージメント向上施策において、従来、集合型研修で実施されてきた「ジョブ・クラフティング」「支えあう職場づくり」の研修プログラムを、ITを活用した自己学習・改善プログラムとして開発し、効果が実証されている集合型研修と同様に、従業員エンゲージメント向上の効果があることを検証する。

 日立ソリューションズは、本実証実験による結果を基に、人事総合ソリューション「リシテア」の新サービスを2021年春以降に提供していく予定。

 ジョブ・クラフティングとは、働いている方がやりがいを持って働けるよう、働き方を工夫する方法であり、支えあう職場づくりは職場内で誰かが困っていたり、忙しそうにしている時、自発的に助け合えるようにする方法

 少子高齢化に伴う労働力人口の減少や人材の流動性の高まりが進む中、企業では人材の定着化や優秀な人材の確保、人材の有効活用による生産性の向上が重要な経営課題となっている。

 島津教授は、「活力・熱意・没頭」の3要素から構成される「ワーク・エンゲイジメント」の重要性を提唱する、組織開発やメンタルヘルス研究における第一人者。複数の企業を対象に、個人と組織の「ワーク・エンゲイジメント」を高める独自の集合型研修プログラムを実施し、退職率の低下や業績の向上、メンタルヘルス改善に効果があることを実証してきた。

 日立ソリューションズは、大企業を中心に約1,300社の実績を有する「リシテア」を提供し、人事・給与、就業管理、人財開発などの人事・労政業務をトータルに最新ITで支援するソリューションを提供。人事・労政担当者が参加するユーザーコミュニティも運営し、課題やニーズをいち早くソリューションに取り込んできた。その取り組みの一環として、島津教授が提唱する「ワーク・エンゲイジメント」の概念を取り入れ、近年、企業で注目を集める従業員エンゲージメントを高めるための研究にも取り組んでいる。

 このたびの実証実験では、非対面・非接触を前提とする新常態(ニューノーマル)への対応や研修コストの低減を目的に、従来の集合型研修プログラムのノウハウを生かし、ITを活用した自己学習・改善プログラムを開発。「リシテア」を導入する一部の企業を対象に、従業員によるセルフマネジメントによって、従業員エンゲージメントを高める効果を検証する。

 「ワーク・エンゲイジメント」とは、従業員自身の仕事に関連するポジティブで充実した心理状態のこと。

 従業員エンゲージメントはより包括的で、ワーク・エンゲイジメントに加え、組織のビジョンへの共感や信頼関係も含めた、組織そのものに対する心理状態のこと。

実証実験について

1. 目的・意義

 ウェブアプリケーションとして開発されたワーク・エンゲイジメント向上のための自己学習型・改善プログラムの効果を、無作為化比較試験により明らかにすること。

 実証実験参加者が、自己学習型・改善プログラムを活用して、学習内容を日々の仕事の中で実施することで、参加者のジョブ・クラフティング、対人的援助、ワーク・エンゲイジメントに及ぼす効果を明らかにする。具体的には2つの学習プログラム「ジョブ・クラフティング」および「支え合う職場づくり」を用意し、それぞれのプログラムの学習効果を無作為化比較試験により明らかにする。

 日々の仕事の中で、時間的な自由度の高い自己学習型・改善プログラムの学習内容を継続的に実施することで、ワーク・エンゲイジメントが向上することが期待されるという。

2. 実証実験対象

 対象者の取り込み基準は、(1)被雇用者であること、(2)20歳以上60歳未満であること、(3)インターネットに接続されたパーソナルコンピュータ(PC)が使用できること、および(4)所属企業が勤務時間内にウェブアプリケーションの使用を承諾していること。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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