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リクルート、農業課題の解決に向け信州大学や長野県と共同研究 学会へ成果を報告

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 リクルートの研究開発機関であるアドバンスドテクノロジーラボは、信州大学農学部との共同研究「水田活用における畦畔管理の効率化に関する取り組み」を2020年12月より開始しており、今回は約半年間にわたる研究の成果と見通しを発表した。

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 本取り組みでは、AIの活用により手作業では計測が難しかった畦畔の面積や傾斜角などの情報を可視化する技術を開発。中山間地域における農業課題の解決を目指す取り組みを進めているという。

 具体的には、リクルートのAI技術および画像処理技術と、長野県林務部が作成した「航空写真×数値標高モデル」でAIモデルを作成する技術を確立し、水田の畦畔面積・傾斜角、農地に占める畦畔の割合(畦畔率)を計測し可視化。長野県全域の水田約5万haに対し、畦畔データ(GIS用座標付ポリゴンデータ)の作成に成功したとしている。

研究目的

 畦畔の面積・傾斜角の“見える化”の実施

研究内容

 リクルートが持つディープラーニングを中心とした、AI技術と画像処理技術を活用した信州大学農学部との共同研究を通じ、長野県が保有する航空写真とDEM(精密標高データ)を組み合わせることで、水田圃場部分の「水張領域」と「畦畔領域」を判別し、各領域のポリゴンを自動作成するAIの開発を目指し共同研究を実施

研究成果

長野県全域の水田約5万haに対し、「畦畔領域」検出とポリゴンデータ生成に成功

 これらの研究により、労働費用が多くかかり農業機械の効率化が進まない中山間地域の畦畔管理作業にかかる費用(人件費・機械費・燃料費)を「見える化」することによって、より適切な耕作管理方法や機械の導入の検討を可能にし、新規参入や経営規模の拡大につなげていくことを最終的な目標に見据えているという。

 また、リクルートは今後、今回の共同研究で得られた「低解像度イメージに情報を付加することで高解像度化する技術」と「精度の高いAIモデルを作成するノウハウ」をビジネスに活用することも視野に入れているとしている。

 なお、今回の研究結果の詳細について、利用したAIプログラム、AIから出力されたデータを含め、学会などで公開をしていく予定だという。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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