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NES2015 安倍首相「次の訪米ではシリコンバレーへ」

新経済サミット2015 初日レポート

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4月7日 新経済連盟が開催する「新経済サミット2015」(NES2015)が開催された。 新経済連盟代表理事の楽天三木谷社長、安倍首相の挨拶後、米国投資家のジョージ・ロバーツ氏と三木谷氏のキーノートセッションがおこなわれた。

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安倍首相が決意表明「次の訪米ではシリコンバレーへ」

三木谷 浩史 氏 (楽天株式会社 代表取締役会長兼社長 / 新経済連盟 代表理事)

 IoT、クラウド、シェアリング・エコノミー、ビッグデータなどのテーマが今回の新経済サミットでのテーマとなることを紹介した三木谷浩史氏の挨拶の後、安倍首相が登壇。「安倍内閣の成長戦略がこれまでの多くの成長戦略と違うのは実行力」だと語り、戦後60年来の課題として農業、電力自由化、新たな労働制度などの導入を強調。自由な発想でビジネスモデルを構築し、マーケットに参入できるようにするとし、本イベントの参加者への期待を以下のように語った。

日本は変わります。絶えずイノベーションが起こり世界をリードする新産業が続々と生まれる、そのような国を一緒に作りましょう。日本ベンチャー大賞を創設し、受賞者の方にシリコンバレーのエキサイティングな状況を官邸で伺いました。次の訪米では、ぜひシリコンバレーに行き、どうしたらシリコンバレーの風を日本に通せるかを考えたいと思います。(安倍首相)

ジョージ・ロバーツ氏「今はバブルではなく実質的な成長期」

ジョージ・ロバーツ 氏 (KKR & Co. L.P. 共同創業者・共同CEO)

 続くキーノートでは、米国の投資会社KKR代表のジョージ・ロバーツ氏と、三木谷氏の、クロストークセッションがおこなわれた。KKRは世界で最も影響力がある投資会社、その秘訣を三木谷氏がロバーツ氏に聞いた。

40年前にベアスターンズにいたヘンリー・ロバーツと一緒に起業した時のアイデアは、会社の所有と経営をひとつにするというものでした。自らがオーナーシップを持ち、投資した会社の経営するという当時は画期的だったのです。 成功の鍵は、人材であり、社員みずからリスクを取るという組織文化です。若者に言うのは常にリスクをとれということ。そして失敗は真摯に受け止め恐れないことです。(ロバーツ氏)

 三木谷氏自身が2000年のITバブルの最後の上場を経験し、その経験から今のベンチャーを見るならば、ともすればベンチャー企業のバリュエーション(企業価値評価額)が高過ぎるのではないかという危惧を持つという。それに対して、ロバーツ氏は「今はかつてのバブルを違い、実質的な企業が生まれてきている」と語る。

日本は透明性を高めれば、まだまだ伸びる

 三木谷氏はアベノミクスによって、株価が7000円から2万近くになったこと、金融緩和、財政政策、成長戦略の「3本の矢」について、ロバーツ氏に意見を求める。

すべて良い変化だといえるでしょう。日本にはすぐれた会社や技術があるので、ROEを見据えガバナンスを強化していけばまだまだ成長の余地はあります。日本の大企業は、まだ海外の同業他社より2、3割減のレベルでしかパフォーマンスを発揮していないように思います。まずルールを透明化することです。透明性が上がると、市場の価値も上がります。(ロバーツ氏)

 では、日本の経営のガバナンスの評価はどうなのか? 米国のトップの報酬に比べれば、日本のトップの報酬はまだまだ低い。 米国では経営者の報酬が高過ぎることに対して、いわゆる「物言う株主」であるアクティビストの影響力が大きくなっている。これについて三木谷氏は、ロバーツ氏の意見を聞いた。

すべては株主がおこなう決定であり、株主にとっての価値を高めるのであれば、そうした経営者には十分な報酬が与えられるべきです。また株主によるアクティビズムも必ずしも悪いものではありません。ただ時に近視眼的な要求をするアクティビストもいます。時にはアクティビストの要求による攻撃が企業の業績を悪化させるのも皮肉な事実です。 私自身は、経営者自身が、大きな株主の会社はうまくいくというのは変わらない信念です。(ロバーツ氏)

 アップルのスティーブ・ジョブズは、必ずしも株所有率が高かったわけではない。にもかかわらず圧倒的な支配力を持ち得た、と三木谷氏は指摘する。ロバーツ氏の考えるリーダーシップについて、三木谷氏は質問した。

リーダーとマネージャーは全く別です。成功に導くリーダーの資質は3つあると思います。ひとつは、強力なビジョンを持つこと。2つめは道徳的な勇気。3つめは、自分自身がやらないことを部下に求めないということです。部下の成功を重視するということも、リーダーの重要な要件です。 私自身、日本企業への投資の判断は、まず経営者の目に宿る光です。3年、5年後の日本企業の未来に希望を持っています。(ロバーツ氏)

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