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大成建設ら、北海道室蘭市で水素サプライチェーンを構築する実証事業を開始 水素供給コストの低減目指す

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 大成建設は、室蘭ガスを代表企業として、室蘭市、室蘭テクノセンター、室蘭工業大学、産学連携機構九州、エア・ウォーター北海道、北弘電社と共同で、水素の製造・貯蔵・配送・利用までのサプライチェーンを構築する実証事業を行う。

 同実証事業は、環境省が公募した「令和4年度既存のインフラを活用した水素供給低コスト化に向けたモデル構築・実証事業」に提案した「既存のガス配送網を活用した小規模需要家向け低圧水素配送モデル構築・実証事業」が採択されたもので、今年度から実施する。

 同実証事業では、北海道室蘭市が所有する祝津風力発電所で発電した電気を使い、水電解水素製造装置で水素を製造。既存のガス配送網に混載可能な円筒型水素吸蔵合金タンク(以下、MHタンク)に充填し、需要家まで配送する。

 現在、産業用分野で普及している水素は、14.7MPaまたは19.6MPaの高圧水素ガスボンベで配送しているが、今回は水素吸蔵合金を用いることで、水素を低圧で大量かつ安全に配送できるという。これにより、建物や街区、特に一般住宅などの小規模需要家への水素の普及促進を実証。充填したMHタンクは、ガスボンベなどと同様に配送トラックに混載し、室蘭市内の水素利用場所に運ぶとしている。

 同実証事業は水素供給コストの低減を目的としており、下記の実証を行う。

  • 既存のLPG配送網を活用することによる配送コストの低減実証
  • 再エネ変動に追従した水電解装置の稼働率向上によるコスト低減実証
  • 水素利用方法の多様化(小規模需要家へ機器を設置)による普及コストの低減実証
  • 水素製造時の副生酸素の有効利用(陸上養殖への利用)による水素コスト低減実証
モデル構築・実証イメージ図<br/>[画像クリックで拡大表示]
モデル構築・実証イメージ図
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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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