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縦型・ピラミッド型の組織をレイヤー構造に置き換える──『DXの思考法』西山圭太氏が語るDXの本質

Biz/Zine Day 2023 Winter レポート

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「レイヤー構造」でコミュニケーションを変えたDX事例

 ここで、縦割りの構造をレイヤー構造で見直してDXを行った企業の例を見てみよう。最初に西山氏が紹介したのが、トヨタ自動車のTier1(一次請け)の企業である旭鉄工の事例だ。この企業が実現したことは、IoTを通じたDXである。

 旭鉄工は金属加工品を作る企業だが、多くのラインで多品種の製品を製造している。この会社のDXは、個々のラインが動いているか止まっているかをセンサーで確認し、リアルタイムで常時監視するシステムを整え、そのデータをクラウドに上げることから始まる。そのデータはグラフ化し、ライン毎の経営へのインパクトを比較しやすいように金額ベースで表して、経営ダッシュボードで社長や経営層を中心に様々な人が見られるようにもした。同時に、タブレットを現場に持たせて、コラボレーションツールで画像も含めてデータが共有できるようにした。簡単にまとめればこうなるのだが、それだけでも、年間3,000万円を投じた結果、年間で労務費が4億円、設備投資が1億円、電力量が9%減るという、極めてリターンの良い投資になったとのことだ。

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フェリックス清香(フェリックスサヤカ)

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