「何とかしろ!」からの脱却
筆者は、これらの企業の業績は偶然のものではなく、企業経営におけるサプライチェーンの重要性が増していることの現れだと考える。また、サプライチェーン改革や調達改革が、収益に大きな影響を与えていることは間違いないだろう。
当然、事例として挙げた好業績3社の取り組みが、必ずしも近年の経営環境変化を踏まえた、意図的な戦略に基づくサプライチェーン改革であったとは言えない。そして、利益を落とした3社も、もちろん何もしていなかったわけではないだろう。しかし、経営環境変化に合わせて、柔軟にサプライチェーンの構造改革を進めることが、経営トップに求められ始めていることは間違いない。