ソフトバンクは、超デジタル社会の実現に向けて、次世代デジタルインフラに関する研究開発を開始した。同社は、産業技術総合研究所と共同で、次世代デジタルインフラの基になる超分散コンピューティング基盤の超分散処理技術や、データ連携基盤技術に関する研究を推進していくという。
同研究によって、超分散コンピューティング基盤が実用化することで、企業や組織ごとに分散しているデータを共通の基盤で連携させて、様々な分野のデジタル化を実現することが可能に。その他、分散した計算資源やネットワーク資源を一体で扱うことで、データを利用したいユーザーの近くで処理するなど、最適な場所で最適なデータ処理を行うことが可能になるとしている。
また、増加するデータトラフィックを分散して処理することで、消費電力を抑えられ、カーボンニュートラルの達成に貢献することも期待できる。これにより、例えば、自動運転の車両データや交通データ、信号データなどの連携によって、AIを活用した未来予測で交通事故がない社会を実現したり、人流データや気象データからの需要予測によって、効率的な生産や配送を可能にし、無駄がないサプライチェーンを実現したりするなどの世界が期待されるという。
同社は今後、最先端技術を社会実装し、社会のDX実現に向けた取り組みを推進していくとしている。
研究の概要
- データが広域に分散している環境で、一定の時間内に処理を完了する確度を高める技術
- 現実世界から多種多様かつ大量のデータを取り込み、処理する技術
- 複数の場所から生み出されるデータを一定時間内に安全に連携する技術
- ポスト5Gを生かす1~3の技術を適切に組み合わせて、提供するモデルの構築と実装
- 研究開発の成果を広く普及させるための戦略の立案と推進