NTTテクノクロスは、暗黙知を形式知として抽出し、生成AI（対話型AI）を利用して技能継承を図るコンサルティングサービスを8月1日から提供開始する。

　少子高齢化による労働力人口の減少により、熟練者の技能継承や人材確保の対応を迫られる企業の増加が課題になっており、その課題解決手法の1つとして、同社では暗黙知を形式知化する「技能継承コンサルティングサービス」を2016年7月より提供。具体的には、NTTが研究開発した「技能抽出・コンテンツ化手法MEISTER」をベースに、同社の開発手法を組み合わせることにより、熟練者の経験知である暗黙知を文書化した「勘どころ集」を提供するものだという。

　しかし、文書化された勘どころ集は、事前に閲覧して予習するのに適している一方、現場で閲覧や検索を行う際のユーザビリティに課題があったとのこと。今回提供するサービスは、文書化された勘どころ集に加え、自然な対話形式で回答を行う生成AIを利用したシステムとして提供する。これにより、技能習熟時の理解促進や習熟度向上を図るとともに、能動的かつ主体的な学びを促し、タイムパフォーマンスの向上を実現するとしている。

　同社は今後、NTTの研究所が開発を進めている大規模言語モデルを活用することで、顧客の業界や業務に特化させ、学習者の状況や状態を把握したより適切な応答の実現を図るという。