タニタは、東大高齢社会総合研究機構(以下、東京大学IOG)と、都市型スマート農園の活用による社会的・身体的フレイル予防に関する共同研究を開始すると発表した。フレイルとは「加齢により心身が衰え、弱った状態」のことを指す。
同研究は、タニタ本社敷地内の「タニタふれあい農園」を実験フィールドとし、都市型スマート農園での体験が、社会的・身体的フレイルに及ぼす予防・改善効果を共同で検証するもの。
東京大学IOGのフレイルに関する知見と、タニタの計測技術を活用することで、フレイルの予防・改善効果を可視化し、エビデンスに基づくフレイル予防・改善事業の構築を目指す。板橋区の地域住民を対象に参加希望者を募集し、2024年7月から実証実験をスタートする。
タニタふれあい農園は、一人ひとりに区画を貸し出すのではなく、参加者が共同で農作物を育成していくコミュニティー型農園。参加者同士でコミュニケーションを取りながら、専用アプリのアドバイスに従って水やりや土寄せ、間引き、収穫などのアクティビティーを体験する。
両者は、農園での体験を通じて形成される参加者のコミュニティーが、社会的フレイルのリスクを低減させる効果があると考えており、そのメカニズムを検証するとともに、より効果的な介入手法を検討していくという。
また、収穫した野菜をタニタ食堂やタニタカフェのレシピを基に調理して参加者に提供したり、バーベキューパーティーを開催したりするなど、コミュニティーを活性化させるさまざまな施策を展開し、その効果を検証するとしている。
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