研究の人為的な部分をシステマティックに進めるための「IoT/AIプラットフォーム」
北野氏は、この人為的なプロセスが抱える弱点に「脆弱な情報基盤」を挙げた。同氏は論文を読みながら、計算をして、プログラムを書く、といった流れで実験プロセスを進めていたが、仮説を立てるという部分だけは、システマティックにすることができなかったと語る。その理由について下記のように言及し、新しい取り組みについて語った。
システマティックに進めるためには、「ビジョン」「セオリー」「プラットフォーム」「マネジメント」が重要な要素になってきます。しかし、この当時は「プラットフォーム」が存在していませんでした。そこで、特定非営利活動法人 システム・バイオロジー研究機構(SBI機構)の新規プロジェクトとして、生命科学・ヘルスケア分野における情報解析のオープンプラットフォーム「Garudaプラットフォーム」を作りました。
同プラットフォームでは、ゲノムからライフスタイルデータの水平統合も、いろいろなデータの垂直統合もできる。北野氏は、これを「いわゆるIoTプラットフォーム・AIプラットフォームと呼ばれるもの」とコメントした。