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コグニティブ、複合現実、HRテック、Microsoft Foresightで見えた「働き方の未来像」

Microsoft Foresight セミナーレポート

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2016年9月6日に開催された「Microsoft Foresight」では、コグニティブ、ミックスド・リアリティ、HRテックなど、デジタル・トランスフォーメーションによる「新しい働き方」の可能性が提示された。初日のKEY NOTEの一部を紹介する。

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ワークスタイルの変革 – この言葉は、ここ数年何度も唱えられてきた。インターネット、スマートフォン、タブレットなどのモバイル機器の普及、就労形態の多様化、育児や介護の社会問題化、そして2011年の3.11東日本大震災の直後は、在宅勤務やテレワークが推奨されるなど、その都度、柔軟かつ多様な仕事のスタイルの必要性が語られてきた。

しかし今、現実はどうだろうか。育児・介護による離職率は大きくは改善されていない。集中豪雨や台風の日も、会社員は混乱する交通機関で会社に向かう。
残業時間、会議の数は減らず、普及したモバイル機器は、会社の仕事の「持ち帰り」のために利用され、時にはこうした機器からの情報流出が問題となる。「ワークスタイルソリューション」を提案するIT企業ですら、重厚長大型の企業の一部は社内からSNSやWebのサービスを禁止しているというのが実態だ。

デロイト・トーマツの調査によれば、ワークスタイル変革が進まない理由は「人事・労務に対する懸念」であり、「時間管理の困難性」「魏業務管理の困難性」「評価の困難性」という3つの懸念要素だという。いくら制度やルールの面で「ワークスタイル変革」が社員に提示されても、日本人の会社への帰属意識や集団性、組織風土が変わらない限り、ワークスタイルの変革は難しいということだろう。

今また、政府による「働き方改革」の方針が提示され、多くの企業の取り組みが始まっている。今回こそ、ワークスタイル変革を実現したいという気運は高まっている。
こうした中で求められているのは、ワークスタイル変革のツールだけではなく、従来の会社の制度や風土を根底から変えるような21世紀型の働き方のビジョンであり、もっとワクワクする働き方のイメージを描き出すことではないだろうか。

前置きが長くなったが、日本マイクロソフトがおこなったビジネス・リーダー向けのイベント「Microsoft Foresight」では、そうした「生き生き、ワクワクする」働き方の未来像が提示されていた。テーマとして掲げられた「デジタル・トランスフォーメーション」という言葉には、ビジネスの現場のスタイルから変えていこうというメッセージが込められているようだ。そこで紹介されたいくつかのソリューションは、従来の統制型のITツールではなく、デジタルによって組織と個人の創造性を高めることを目的にしたものだった。

デジタル・トランスフォーメーションの4つの課題領域

日本マイクロソフト 代表取締役 社長 平野拓也氏

キーノートのプレゼンテーションは代表取締役社長の平野拓也氏。デジタルトランスフォーメーションの課題領域として、「お客様とつながる」「社員にパワーを」「業務を最適化」「製品を変革」の4つの領域を掲げた。

この4つの柱の中で、「お客様とつながる」事例としては、ソフトバンクロボティクスと協業によるロボットPepperによる、訪日観光客に対する次世代型店舗の事例などが紹介された。

マイクロソフト自身の働き方改革

日本マイクロソフトがおこなった就業規則変更とテレワーク勤務制度

「社員にパワーを」の事例として平野社長が紹介したのは、マイクロソフトの働き方改革の事例だ。
日本マイクロソフトは5月に抜本的に就業規則を改訂し、従来からあった在宅勤務制度をテレワーク制度として抜本的に改めた。時間、場所に一切とらわれず、個人のポテンシャルを最も高く発揮できる働き方が出来るようにし、労務管理の面でのデジタル化を進め、残業時間、有給管理、社員の健康・安全の面でも、デジタルを通じてサポートできるようにしたと言う。

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