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日本製造業の価値づくり経営──「独自のマネをされにくい強み」と「顧客との関係」が鍵

グローバル知財戦略フォーラム2017 セミナーレポート

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 2017年2月13、14日に開催された「グローバル知財戦略フォーラム2017」。「超スマート社会に向けた既存事業における価値創出マネジメント」と題するパネルディスカッションでは、一橋大学イノベーション研究センター長の延岡健太郎教授の進行にて、シスメックス株式会社 研究開発企画本部 副本部長 兼 知的財産部長 井上二三夫氏、株式会社ブリヂストン 知的財産本部長 荒木 充氏、株式会社村田製作所 フェロー 通信・センサ事業本部 技術統括部統括部長 兼 機能基板商品部部長 酒井 範夫氏、横河電機株式会社 マーケティング本部 オープンイノベーション室 室長 高木真人氏らが、日本の製造業を始めとする大企業が、どのように価値創出を企業経営として行っていくのかを議論した。

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スマート化が提供する真の価値は顧客企業の経営課題の解決にあり

 IoTやロボティックス、インダストリー4.0などテクノロジーを用いた企業のスマート化が進みつつある。とりわけ技術的な価値や社内システムとしての効率化以上に、直接利益へと結びつく、「いかに顧客に価値を提供していくか」という価値づくりは企業にとって大きな課題だ。

 モデレーターの延岡健太郎教授は、「企業における価値創出は、決して単なる技術やツールの提供にあるわけではない。既存事業にテクノロジーを活かすことで、いかに顧客企業に意味のある価値づくりを実現するか。そのヒントは、シンプルに顧客企業の経営や現場を理解し、役に立つものを提案し、提供することにある」と語った。さらに、既にそうした“新たな価値”を見出して顧客へと提供しはじめた企業ほど、営業利益率が向上している傾向にあることを紹介した。

延岡健太郎一橋大学イノベーション研究センター長 教授 延岡健太郎氏

 そして、「今回はパネルディスカッションというより、それぞれの企業における先進的な価値創出マネジメントの事例として、4社それぞれのキ―パーソンである方にご紹介いただく。来場者の皆さんにとって、各社でのスマート化による価値創出マネジメントのヒントにしてほしい」とつなげた。

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