福岡の宇宙ベンチャーQPS研究所は、九州大学の名誉教授と若手技術者による宇宙衛星ビジネスを展開する会社。
調達は、産業革新機構とスパークス・グループ運営者とする未来創生ファンドをリード投資家とし、リアルテックファンド、三井住友海上キャピタル、SMBCベンチャーキャピタル(次世代企業成長支援1号ファンド)、FFG(ベンチャービジネスパートナーズ)、三菱UFJ キャピル、ドーガン・ベータ、大分ベンチャーキャピタルを引受先とするもので、総額23.5 億円の第三者割当増資がおこなわれた。この金額はシリーズAの資金調達としては九州最大規模になるという。
今回調達した資金により、QPS研究所は2019 年前半までに独自開発のアンテナを搭載した世界初の地上分解能 1m を実現する100kg 以下の小型SAR(※)衛星の打ち上げを計画している。
さらに長期的には、36機のSAR衛星体制を構築し、世界中のほぼどこでも約10分以内に撮影することのできる世界を構築し、継続的に得られる画像データとAI(ディープラーニング、機械学習)を組み合わせることにより、インフラ管理、農業、海洋・漁業等の効率化、災害管理などに貢献することを目指すという。
※SAR (合成開口レーダー):電波を使用して地表の画像を得るレーダー。雲や噴煙を透過し、昼夜を問わず観測することができる点が特長。
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