Concur Labsは2016年に米国本社で設立されたコンカーの研究開発組織。今回、コンカーの東京・銀座の最先端の商業施設ビル「GINZA SIX」にオフィスを移転にあわせ設立された。コンカーはこれまでも同社の出張・経費精算や間接費削減のサービスを通じて、働き方改革を提唱推進してきた。今回の拠点設立で、AIやVR、ユニバーサルデザイン(UD)などを通じた研究を行い、実践のソリューション開発をおこなうことを目的としている。
発表に際し、米Concur Technologiesのスコット・トリー氏は、コンカーのグローバルの中で日本の成長が前年74%と最も高いと述べ、「働きがいのある会社ランキング」で1位であることをアピール。コンカーの三村社長は日本での今回のラボ設立の背景として、日本がこれまで経費精算の後進国であったものの、領収書電子化などでは政府の後押しもあり先進的であることなどを述べた。また、親会社のSAPと共同で市場をアプローチすることや、SMB市場開拓を高めていくことなど今後の戦略についても述べた。
今回、Concur Labs Tokyo所長に就任した上田純平氏は「将来、価値を生まない間接業務自体を無くすというビジョンに向けて取り組んで行きたい」と述べ、日本でもハッカソンを行っていくと語った。
取り組みとしては、コンカーと外部サービスとの組み合わせによる新しいワークスタイル提案、機械学習によるコンカーに格納されたデータの分析・活用、AIアシスタントとの音声やチャットツールを通じた利用、VRによるユーザーとの双方向コミュニケーション、ユニバーサルデザインなどダイバーシティーを重視した新たなサービス開発などを予定しているという。