「ヘアカラーの枠を超えて」広がる挑戦。佐々木社長が仕掛けた次の一手
大長伸行氏(以下、大長):120年の歴史がある老舗企業で経営も安定している中、佐々木さんが社長に就任した際、新規事業を立ち上げることへの想いを全社に発表されました。新規事業に取り組もうと思った、ご自身の過去の経験はありますか。
佐々木義広氏(以下、佐々木):サロン向けに事業を展開するプロフェッショナルカンパニーのプレジデントとして経営を経験した当初、業績が右肩下がりに落ちこんでいました。その中で、スタイリング剤やヘアケアなど、ヘアカラー以外の商材をどんどん投入することで売上向上に成功しました。
われわれの一番のミッションである「顧客価値の創造」をしていく中で、ヘアカラーに限らずやれることはまだあるんだ、お客さまに受け入れていただける良い提案ができるんだという自信が持てました。「われわれはもっとできる」という強い想いから、新しい事業もやれるのじゃないかと考えました。
大長:佐々木社長は、研究企画、商品企画、経営戦略、海外現地法人経営など幅広い部署での経験もございます。商品を企画・販売したり、プロフェッショナルカンパニーで新しいブランドカテゴリーを作ったりしたことが、新規事業創出につながっているんですね。
佐々木:つながってはいるのですが、弊社はヘアカラー事業が強く、ヘアカラーで歴史を作ってきたがゆえに、それ以外に手を出してはいけないような雰囲気がずっとありました。過去に小さいですがいろいろ失敗したこともあり、ヘアカラー以外に積極的に手を出すことはリスクが大きいんじゃないかと。ですが、社内エンゲージメント調査をすれば「社風が保守的だ」「挑戦心がない」という意見が多く出ます。チャレンジはしていても、どこか抜け出せずにいました。
大長:その空気感も含めてもう一回自分たちで捉え直し、社長就任の所信表明の中で「ヘアカラーに限らずもっとやれる、お客さまにもっと貢献できる」という想いを発表されたのですね。佐々木社長はご自身の広げてきた経験があるからこそ、その楽しさを知っていて、仕事として社員みんなが取り組めるようにしたいという想いも感じられます。
佐々木:そうですね。2030年までのビジョンを立てていて、ビジョン達成にはさまざまな経営課題を解決する必要がある。新規事業もその課題のうちの1つですが、私自身の想いが非常に強いです。
