新規事業でもありがちな“高コストPoC”の解消策とは
フューチャースタンダードが様々な実証実験を支援できるのには理由があるという。井手氏は次のように話す。
フューチャースタンダードはまだ20名程度の小さな会社で、5割の社員はプラットフォームを開発しており、お客様とのPoCの案件を担当する社員は4、5人です。その人数でも年間50件以上のPoCが可能なのは、映像解析プラットフォーム「SCORER」を活用しているからです。
映像解析AIを利用した施策を考えるときには、以下の3つのフェーズがある。
- 現状分析と仮説をもとに実際にそれが可能か否かを検証(PoC)し全体の要件を確定し見積もる計画フェーズ
- 要件に基づきシステムやサービスを構築するフェーズ
- 構築されたものを運用していくフェーズ
ここで注意が必要なのは、PoCが導入の可否やシステムの精度、コストを決めるということである。しかし多くの場合、うまくいくかもわからないPoCのフェーズでも大きなコストがかかってしまう。100万円から1,000万円という高額のアルゴリズムのライセンスを購入してシステムを構築、うまくいかなかった場合にはシステムを再構築して試す必要があるからだ。そうなると、PoC自体にコストがかかりすぎ、予算の確保が難しいため、そもそも検討の俎上にすらのらなくなってしまう。
一方フューチャースタンダードは、PoC段階のコストを小さく抑えることができる。映像解析プラットフォーム「SCORER」が、最新技術を組み合わせ、多くの顧客に共通して必要な要素を見出して標準化して提供することで、環境構築をすることなく従量課金で必要な費用に限定して活用できるようにするものだからである。つまり、初期投資が大幅に抑えられるのだ。
「SCORER」を使うと、PoC前の相談段階でも、スマートフォンで撮影した映像を使って実際のアルゴリズムを試してみることができる。「こんなこともできますよ」と、具体的に見せることができるので、提案に説得力を持たせられるという。