組織の中で能力を発揮するために知るべき“欲求”と“人生態度”とは?

第2回

 前回は「成人発達段階」をもとに、精神の発達段階ごとの4カテゴリーと、ビジネスにおける適所を紹介しました。
 今回は、能力を最大限発揮するための参考となる“欲求”4分類と、コミュニケーションの基礎となる“人生態度”4分類をご紹介します。最後に自己肯定感を予測する簡易診断もご用意しましたので、ぜひご活用ください。

[公開日]

[著] 佐藤 由紀子

[タグ] タレントマネジメント サイコロジーテック

  • ブックマーク
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

適材適所で能力を発揮する4つの“欲求”

 個人が持つ根源的な“欲求”を満たそうとするとき、人は能力を最大限に発揮します。働く人たちのパフォーマンスを引き出すためにも、企業は、一人ひとりの“欲求”を見極め、それぞれにあったポジションを提供することが重要になってくるのです。

 では、“欲求”はどのように探ればよいのでしょうか。私は「何のため」を掘り下げることを勧めています。Whyを繰り返すことによって、その人が「こうありたい」「こうしたい」と望む、“欲求”が見えてきます。性格ナビでは、その“欲求”を以下の4つに分類するようにしています。

  • 安定したい
  • 愛されたい
  • 主導権を取りたい
  • 優秀でありたい

 それぞれの特徴を説明してきます。

安定したい

 心身の苦痛や生活の苦労がないことが最大の目標です。この欲求を持っている人は、最終的にはポジティブ思考でいるので、周囲の人に安心感を与えることができることが強みです。一方で、安楽が最終欲求なので、苦労をしたりトラブルに巻き込まれたりすることに関して、人一倍ストレスを感じます。

愛されたい

 人に好かれることが最大の目標です。この欲求を持っている人は、周囲を喜ばせ、人と親密な関係を築くことを得意とします。一方で、人に嫌われることを恐れます。嫌われないために、自分がすり減るほど人にサービスしてしまう傾向があります。

主導権を取りたい

 周囲の人をコントロールして、自分の考えた通りに人を動かすことが最大の目標です。頼りがいのあるリーダーとなり、強いリーダーシップを取ることに長けます。一方で、人に従うことを嫌います。従うことを避けるために、自分の立場を頑なに守ろうとしてしまう傾向があります。

優秀でありたい

 優秀でいることが最大の欲求です。優秀であろうと人一倍努力するので、ある程度何でもこなすことができます。そして、周囲から尊敬される人として扱われます。一方で、どんなに努力しても完璧になれない自分を許せなかったり、無意味な時間・仕事にストレスを感じたりしやすい傾向があります。

 この4つを、受動/能動を縦軸、コト/ヒトを横軸として図にすると以下のようになります。

 たとえば「優秀でありたい」という欲求を持つ方は、自分が優秀であろうと努力するので、ある程度何でもこなすことができます。そして、能動的に“コト”に向かうので、仕事においては結果を出しやすい傾向にあります。

 ここで大切なのは、どの欲求を持つ人材をどこに配置するかです。

 それぞれの欲求に沿ったマネジメントを行うことで、その人の持つ個性や能力が最大限発揮されます。「愛されたい」欲求の人材は、その人が「愛されている」と感じるマネージャーや同僚に囲まれ、良好な関係を築くことで最も能力を発揮します。また、「主導権を取りたい」欲求の人材は、強いリーダーシップを発揮することに集中することがその人の能力の最大化につながるため、チームやプロジェクトを任せるのに適しています。「安定したい」欲求の方は、周囲に自分より優秀な人財を置くことに長けているので、リーダーよりも補佐役に向いています。

バックナンバー