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適材適所のための“サイコロジーテック”

イノベーションを起こすチームのリーダーに求められる資質──自身の“影”と向き合い使命遂行型に移る方法

第3回

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 前回は、能力を最大限発揮するための参考となる“欲求”4分類と、コミュニケーションの基礎となる“人生態度”4分類をご紹介しました。
 今回は、イノベーションを起こすチームのリーダーによくみられる成人発達段階の「使命遂行型」について解説し、その段階にいたるために必要な自身の影との向き合い方を紹介いたします。

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自分より優秀な人財を巻き込む「使命遂行型」リーダーとは?

 イノベーションを起こすチームにとって、自分の確固たる価値観を持ちながらも、相反する価値観を受け入れる心の余白を持ち合わせている「使命遂行型」のリーダーの存在が重要です。

 もちろん、使命遂行型以外の段階で成功を収めたビジネスリーダーもいます。第1回でご紹介した「競争型」と「自己探究型」のハイブリッド型であるスティーブ・ジョブズ氏は、その代表例でしょう。ただ、我々がジョブズのようなリーダーシップで成功を収めることは、容易ではありません。だからこそ、我々がイノベーションを起こすには、自分より優秀な人たちを巻き込み、チームとして大きな力を発揮する必要があります。それを可能にするのが「使命遂行型」リーダーの存在なのです。

 先月、akippa株式会社代表取締役社長CEOの金谷元気氏が、以下のようなツイートをされていました。

組織の限界を常に越える。

創業者が組織で誰よりも優秀だと、トップの能力の限界が組織の限界になることも。自分より優秀だと思う人を惹きつけて、迎え入れるマインドを持つことで限界は超えられる。だから実力を高める努力と同時に器を広げる。理念実現に全てをかける上で余計なプライドは不要。

 「自分より優秀だと思う人を惹きつけて、迎え入れるマインド」とはまさに、「使命遂行型」の考え方で、自分とは違う価値観の人財を自分と同様に尊重することができる、リーダーの考え方だといえます。成人発達理論とは、自我・器・意識構造とも呼べるものであり、階層が上がるごとに「処理できる複雑性が増す」ということです。金谷氏の「器を広げる」は、心理学の視点からみると、自己探究型から使命遂行型への移行と捉えることができます。

 使命遂行型は、自分の価値観や意見にとらわれることなく、多様な価値観を尊重しながら的確に意思決定する段階です。他者が成功することで自らも成長するという認識のもと、他者と価値観や意見を共有し合いながらコミュニケーションをとるという特徴があります。

 先ほどの金谷氏のツイートを改めてみてみると、自己探究型から使命遂行型に移行しようとするリーダーに見られる葛藤が感じられます。

 自己探究型では、これまで通過してきた競争型や所属型での「他者との比較や競争」や「他者からの承認欲求、依存」から開放され、「他人にどう思われるか」ではなく、「自分の価値基準」に沿って生きていくようになります。その中で「その価値観にとらわれない」ということは、これまで信じていた自分の価値観を破壊することに近いかもしれません。

 自己探究型から使命遂行型への移行手段として、自分の中に抑圧されている“シャドー”と向き合うことが有効です。次のページでは、自分のシャドーを探る方法について説明していきます。

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この記事の著者

佐藤 由紀子(サトウ ユキコ)

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