Q1の統計値で特に注目すべき点は、パンデミックの結果、マーケティング、営業活動、インターナルコミュニケーション分野で企業が提供している動画の再生回数が前年比91%増となったこと。多くの企業がおしなべてテレワークに移行した3月は、動画再生回数が同四半期全体の41%以上を占め、同月後半だけで、同四半期の動画再生回数全体の23%を占めている。
今回のインデックスレポートを通じ、事業継続性は動画テクノロジーの活用の有無に大きく依存している点が示唆されている。つまり動画を活用すれば、均等にタイムリーなコミュニケーションを自社全体に行き渡らせ、企業ミッションを基盤としたより連携性の高い組織へ成長させることが可能となる。この数年間、企業は動画を活用したコミュニケーションを増やしつつあったが、今回のパンデミックでより多くの企業がいかにして従業員や顧客との関係性を効果的に継続できるかを考える必要に迫られ、デジタルトランスフォーメーションへの取り組みを加速させた。2020年第一四半期ブライトコーブ・グローバル・ビデオ・インデックスレポートでは、動画をコミュニケーション戦略の中核に据えることが事業継続性を維持する上で不可欠な要素であると示唆している。
更に米国について言及すると、注目すべきデータとして以下が挙げられる。
- 動画再生回数は前年比23%増、動画視聴時間は90%増加した。
- 3月だけで、同四半期の動画再生回数全体の43%を占め、動画視聴時間の62%を占めた。
- 国家非常事態宣言後、3月後半の2週間における動画再生回数は、同四半期の動画再生回数の29%を占めた。
- 3月16日から31日の間で、企業が提供している動画の視聴時間数は全体の半分以上(54%)を占めた。
米国ブライトコーブの主席アナリストであり、ブライトコーブ・グローバル・ビデオ・インデックスレポートの監修者でもあるJim O'Neil氏は以下のように述べている。
「パンデミックは、動画活用に飛躍的発展をもたらすことになりました。社内会議の実施であれ、業界会議の開催であれ、企業各社は社内および市場や顧客との『つながり』を維持するために、安全かつ信頼性の高い動画配信テクノロジーへのニーズをより一層強めるでしょう。
さらに第2四半期(2020年4月 - 6月)が進むにつれて、動画利用の増大と、独創性の高い革新的な使用事例を目にすることが予想されます。なぜなら、世界中の企業が引き続き従業員や顧客との『つながり』を維持しようと努めるからです」
グローバル・ビデオ・インデックスレポートについて
ブライトコーブのグローバル・ビデオ・インデックスは、毎四半期、ブライトコーブの数千社に及ぶ顧客から入手する4,000億を超える匿名データを評価することにより、あらゆる規模のビジネスの戦略的・戦術的判断に役立つ業界の知見を提供している。