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製造業で進む“as a Service”化とは──リコーら4社が語るサブスクリプションモデルへの転換

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「顧客の価値の最大化=事業収益の最大化」を目指すリコーのクラウドプラットフォームビジネス

 最後に登壇したのは、株式会社リコー ワークプレイスソリューション事業本部 プラットフォーム開発センター RSI統括室室長の堀場一弘氏。

 リコーはこれまで複合機、MFP(マルチファンクションプリンター)の拡販を中心としたオフィスプリンティング事業やオフィスサービス、商用印刷、カメラ事業など世の中にイノベーションをもたらす製品やサービスを提供してきた。そして、さらなる変革を起こすべく、顧客の業務のデジタル化を支援するクラウドプラットフォームRICOH Smart Integration、通称「RSI」の提供を新たにスタートさせている。

 RSIは、顧客の紙の入出力に付随するようなドキュメントの業務について、BoxやGoogle、Office365などの外部のオンラインストレージサービスに対してノンコーディングでワークフローを組んでアプリケーションを自動生成するといった仕組みを持っている。また、各種センサーを繋ぐAPIやそのデータを活用できる基盤などを、Zuoraのシステムを利用してアプリケーションサービスをサブスクリプション型で提供できるプラットフォームでもある。

業務のデジタル化を支援するクラウドプラットフォーム

 リコーは90年代にMFPの販売台数を伸ばし、出力枚数に応じた課金や保守といったアフターサービスで対価を得てきた。このようなビジネスモデルで海外にも販路を広げ、2007年には2兆円企業に成長。しかし、企業のTCO(総保有コスト)削減やペーパーレスの加速といった環境の変化によって、既存ビジネスモデルの収益化は困難になった。

 そこで、これまでリコーの成長を支えてきた「マーケットシェア追求」「フルラインナップ」「モノづくり自前主義」「直販・直サービス」「MIF拡大(MFPの設置台数)」という5大原則を自己否定し、事業の在り方を再検討した。

「社内で議論をしている中で、これまでは『お客様の課題解決に寄り添う』と言いつつも、MFPの拡販を最重要視していたのだと気づきました。そこで、商品ではなくお客様を中心に捉え、『お客様の価値の最大化=事業収益の最大化』となるように事業を捉えなおしました」

 また、リコーでは以前から「“はたらく”をよりスマートに」というビジョンを掲げている。「人が同じ時間にオフィスに集まって働く」というスタイルから、「働きやすい場所を選んで働く」環境へ変化していくことを見据え、より働きやすい環境や新しい働き方を支援するサービスの提供を考えていた。そしてコロナ禍の状況の中、その必要性は急速に高まっている。

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グローバルで販売網を持つからこそ直面する課題

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この記事の著者

比惠島 由理子(ヒエジマ ユリコ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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