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製造業DXのススメ

製造業のSDGsの達成を後押しするビジネスモデルの構築──サステナブルな事業成長に向けた取り組み事例

第6回

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 前回は、製造現場の効率化を実現するロボティクスの活用事例をご紹介しました。今回は、SDGsを達成するために不可欠なDXについて解説します。

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SDGsが注目されるようになった“3つの理由”

 企業は以前からESG指標を定めて活動していましたが、2015年にSDGsが国連サミットで採択されて以降、世界中の企業がSDGsを最優先で取り組むべき目標としています(図1)。また、この動きは、新型コロナウイルスが世界中で蔓延した2020年からさらに加速しています。

図1:国連の目標の変遷とESGの対応
図1:国連の目標の変遷とESGの対応(作成:アクセンチュア)
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 企業がSDGsを達成するためには、デジタル技術の活用による業務変革、すなわちDXを避けて通ることはできません。では、そもそも近年SDGsが注目されるようになったのは、なぜでしょうか。経済とテクノロジーの側面から3つに分けて整理してみます。

1.資源価格の高騰

 一般的な資源価格の変遷を見てみると、2000年を境に経済規模の拡大にともない高騰していることがわかります(図2)。そのため、経済界、特に製造業界では、資源の投入量や廃棄量を抑制しつつ、設備や機器などの現有資産を徹底的に有効活用し、その価値を最大化するための取り組みが重視されています。

図2:資源価格の変遷
図2:資源価格の変遷(出典:Accenture analysis, The Conference Board, ‘Total Economy Database –Key Findings’, January 2014, The World Bank, ‘World Bank Commodity Price Data (The Pink Sheet)’, December 2014)
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 また、このような状況は各国政府の政策にも影響を与えています。

  • 中国:2008年に循環経済促進法が定められ、資源利用のクローズドループ化(廃棄されていた製品や原材料などを新たな資源と捉えて循環させること)や、資源消費と環境汚染の絶対量を調整して生産者の責任範囲を拡大。
  • 米国:バイオエコノミーを推進する活動に対する支援を強化。
  • EU:排出物や廃棄物の削減を目指して、一般廃棄物のリサイクル率を2035年までに65%に引き上げ、一般廃棄物の埋め立て処理の割合を2035年までに10%以下に低減。また、2025年までに食品廃棄物を30%削減など、食品ロス廃棄物削減に対しても具体的な目標を設定[1]

2. 製品の計画的陳腐化モデルの限界

 耐久消費財の買い替え動向の推移を見ると、近年は消費者が電化製品を買い替えるまでの期間が長くなる傾向にあることがわかります(図3)。新製品を市場に投入して消費者の買い替え需要を促進するという従来モデルは、限界を迎えつつあるのです。

図3:主要な耐久消費財の買い替え動向の推移
図3:主要な耐久消費財の買い替え動向の推移(出典:内閣府「消費動向調査」のデータを基にアクセンチュアが作成)
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3. テクノロジーの加速度的進化

 テクノロジーの進化と勃興の加速もSDGsに大きな影響を与えています。たとえば、素材関連のテクノロジーが進化したことでリサイクル技術が進歩し、従来は廃棄物として処理されていた素材を新たな資源として利用できるようになりました。また、モバイル機器の汎用化やソーシャルメディアが普及したことで、個人がアプリケーションを介して低コストかつ簡単に情報にアクセスできるようになり、企業やサービスに対してタイムリーにフィードバックを行えるようになりました。


[1]公益財団法人流通経済研究所「海外における食品廃棄物等の発生状況及び再生利用等実施状況調査

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この記事の著者

志田 穣(シダ ミノル)

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