コクヨは2022年4月より、Digital HQを実現するビジネス用メッセージプラットフォームであるSlackの本格導入を開始したことを発表した。
1905年に帳簿の表紙づくりで創業したコクヨは、これまで時代の流れに合わせて事業を拡大。同社は現在、2030年を見据えた「長期ビジョンCCC2030」を策定し、売上高5,000億円規模の多様な事業の集合体になることを標榜している。デジタル化の加速や、 働く・学ぶかたちの多様化など、コクヨを取り巻く環境が急速に変化する中、同社は新たな顧客体験価値を創出するために、様々な知見を持つ社員やパートナー企業が、組織を超えて自律的に動くプロジェクト型の働き方への転換を図っているという。
プロジェクト型の働き方に変えていくには、まず自律的に組織が動くよう、経営層の考え方や理念を社員に浸透させていく必要がある。また、コクヨでは、組織を超えたプロジェクトを推進するには、グループ内のknow who(組織内の知識や経験のある人を共有すること)の向上が有効であると考えたという。合わせて、プロジェクト型の仕事を進めるためには、バリューチェーンを密着させ、従来の定型の仕事の効率を上げ、人的リソースを確保する必要があったと、施策の背景を述べている。
Slackの絵文字リアクション(リアク字)などを用いた経営層との双方向のコミュニケーションが取れること、オープンなコミュニケーションや横断検索によるknow who向上への期待のほか、チャンネルを活用した社内外の組織横断コミュニケーションの集約と他のビジネスアプリケーションとの連携性の高さにより、業務を効率化できることから、同社では、新たなコミュニケーション基盤としてSlackを導入することを決定下という。
コクヨは、Slackを中心としたプロジェクト型の働き方を推進することで新事業を創出しやすい環境を実現するとともに、従来からのオフィスでの働き方に、デジタルなワークプレイスを掛け合わせた「コクヨ式ハイブリッドワーク」の確立を目指す。経営層、マネジメント層、一般社員の全員が、ハイブリッドワークを体験することで、将来はワークスタイル領域での新規サービスの提供も目標としているとした。