武田薬品工業(以下、武田薬品)と三菱倉庫は、三菱倉庫が開発したブロックチェーンを用いたデータプラットフォームを活用し、5月より一部製品の輸送・流通において、工場出荷から医薬品卸倉庫への納品までの、製品の温度・位置情報を可視化する取組みを開始した。
製薬企業の製造工場から医薬品卸倉庫までの流通を担う三菱倉庫が、データプラットフォーム「ML Chain」を開発し、2022年1月より、武田薬品の物流センターから医薬品卸倉庫までの国内の流通経路で、全製品において運用を開始。このプラットフォームはIBMのブロックチェーン技術を採用しており、データの完全性と安全性を保持しながら、医薬品流通過程の各種情報を可視化し、輸送に関わる事業者間でリアルタイムに共有することが可能となっている。
5月からは、一部製品について、製品の製造工場である武田薬品の光工場から武田薬品の物流センター、そして医薬品卸倉庫への配送において、運用を開始している。
両社は、将来的にはオープンなプラットフォームとして、流通品質管理向上のみならず、偽造医薬品対策や在庫レベルの適正化、安定的供給の維持など、業界全体として医薬品流通の高度化に貢献していくとしている。