オフィスにおけるコラボレーションのメカニズムとは?
岩佐 はじめまして、ハーバード・ビジネス・レビュー(以下、HBR)の編集長をしている岩佐です。HBRの3月号で「オフィスの生産性」を特集し、その中でBenさんの取組みを紹介しました。編集者として、その特集で問題提起をしたいと思っていました。
岩佐 「オフィスの生産性」というときに、オフィスの機能って2つだと思っているんです。1つは「1人で考える、集中する」ということ、もう1つは「会話する、コラボレーションする」ということですね。
そこで疑問に思ったのが、これだけネットワークが進んだ今の時代に、1人で考える機能はオフィスに必要なんだろうかという点です。人が交わるということ以外の目的でオフィスを設ける理由はないんじゃないかと。もう1つ別の観点からの疑問は、クリエイティビティってどうやって生まれるのかという点です。1人で考えていておもしろいことが浮かぶときと、チーム内のコミュニケーションの中で刺激され、いいアイデアが出てくるときとがある。
このメカニズムを解明したいと思って、オフィスの生産性を特集しました。特に後者について、チームでクリエイティビティを発揮するときのメカニズムについてBenさんに聞きたいと思っています。
林 わたしもそれすごく教えて欲しい。一番生きててよかったっていう瞬間はそれです。A、B、Cというテーマで話している中で、想像もしなかったDにいける瞬間が絶対にあって、わたしはチームでのそのような瞬間を大事にしている。そのメカニズムってBenがコンサルティングしてきた中で、秘訣ってあるの?