ドリーム・アーツは、従業員数1,000名以上の企業に所属する従業員および経営層500名を対象に、「デジタル化」に関する調査を実施した。
調査では、約6割(55.0%)が「業務部門によるデジタル化の取り組み」を開始していることがわかった。また、そのうち約9割(89.9%)がアプリの開発・設計に前向きな姿勢を持つ一方で、自らデジタル化に携わっていない人の約5割(52.9%)が「スキルがないのでデジタル化に関わることは厳しい」と回答し、業務部門によるデジタル化の取り組みが二極化している傾向が浮き彫りとなった。
調査背景
新型コロナウイルスの感染拡大により、企業のデジタル化の取り組みは大きく加速。情報処理推進機構(IPA)が2021年に発表した「デジタル時代のスキル変革等に関する調査」によると、事業戦略上必要なIT人材の「量」について、約9割(90.7%)が「大幅に不足している」「やや不足している」と回答。こうした中、ドリーム・アーツではIT人材不足の解決策のひとつである「業務部門自らのデジタル化」に関する企業の取り組みを把握するため、従業員数1,000人以上の企業に所属する従業員500人を対象にインターネットによるアンケート調査を実施した。
調査結果ハイライト
約6割(55.0%)が業務部門によるデジタル化に取り組む:そのためにノーコード・ローコードツールを導入・検討している企業は約半数(50.9%)
業務部門(非IT部門)が自らデジタル化をする取り組みにおける自社の進捗と自身の関わりについて聞いたところ、「すでに社内で取り組んでいる」という人の割合は半数を超え、約6割(55.0%)にのぼった(グラフ1)。 また、約5割(50.9%)の企業が、そのためにノーコード・ローコードツールを導入もしくは検討していると回答しており、業務部門によるデジタル化の取り組みにおいてノーコード・ローコードツールの活用が進んでいることがわかった(グラフ2)という。
約4割(39.6%)が、業務部門自らがデジタル化を推進する取り組みの成果を実感:具体的な成果として「デジタル・リテラシー向上」や「業務効率化の提案増」などマインドセットの変化も
業務部門によるデジタル化の成果に関する問いに対し、約4割(39.6%)が「成功している」と回答。具体的な成果として、「生産性が向上した(123名)」「コスト削減につながった(97名)」等の回答があったほか、「業務部門のデジタル・リテラシーが向上した(73名)」「業務部門から業務効率化の提案が増えた(69名)」 などのマインドセットの変化に関わる回答も挙がり、業務部門自らデジタル化を行うことにより、自身の業務に対して自律的な姿勢を持つ人が増えていることが顕著になった(グラフ3)という。
業務部門によるデジタル化の取り組みは二極化:約5割(52.9%)が「スキルがないので、デジタル化に関わることは厳しい」と回答
業務部門によるデジタル化に対する考えを聞いたところ、既に業務部門によるデジタル化に携わっている人は「アプリ作成は難しいが、業務をデジタル化するための分析・設計はできそう」(22.9%)「ノーコードツールを活用し、アプリを作成できそう」(18.3%)等の前向きな姿勢を示している。一方で、携わっていない人は「スキルがないので、デジタル化に関わることは難しい」(52.9%)など、約5割がデジタル化に対し消極的な姿勢であることが明らかになったという。
このように、業務部門によるデジタル化に取り組んでいる人と取り組んでいない人の間で、デジタル化に対する姿勢や意識が二極化していることが浮き彫りになったとした。
調査概要
- 調査対象:従業員数1,000名以上の大企業に勤めている従業員および経営層500名
- 調査方法:インターネット調査
- 有効回答数:500名
- 調査実施日:2022年8月29日(月)~2022年8月30日(火)