SkyDriveは、ダイヤサービス、ロックガレッジ、房総山業、木更津猟友会と、「先進的デジタル技術活用実証プロジェクト」として、ドローンやAIといった先端技術を活用した狩猟モデルの策定、千葉県の害獣駆除の推進に取り組むことを発表した。
日本の農林水産業において、鳥獣による農作物の被害が、農林業者の生産意欲を低下させる深刻な問題だとしている。千葉県においても、高齢化による狩猟者の減少が進む中、相反するように捕獲頭数は増加。また、イノシシが県内を北上し、人口の多い地域へと増殖を続けており、農作物被害に加えて人への危害の可能性も出てきているという。
このような中、ドローン運航会社のダイヤサービス、AIを活用したドローンを開発するロックガレッジ、有害鳥獣の捕獲、防護方法のコンサルティング、資器材の開発を行う房総山業、狩猟に関する教育・訓練を行う木更津猟友会と、物流ドローンを開発するSkyDriveがそれぞれの強みを活かし、千葉県の害獣駆除の課題を解決できると考え、プロジェクトを推進する。
プロジェクトの全体スケジュール
<2022年度>
- 赤外線搭載ドローン自立飛行、AIによるイノシシの自動検知
- 検知できた場所へ大型ドローンによる「くくり罠」「遠隔通報機」を搬送
- 設置場所のシステムへのマッピング
<2023年度>
- 仕留めたイノシシの大型ドローンによる麓への搬送
- AIシステムと大型ドローンの連携による自動飛行の実現
- 害獣DX千葉モデルの確立
プロジェクト体制図
- ダイヤサービス:プロジェクトオーナー、ドローン運航全体管理
- SkyDrive:物流ドローンの機体提供と運航
- ロックガレッジ:AIシステムの開発、地図データシステムの開発、左記システムの提供
- 房総山業:狩猟現場案内、狩猟現場立ち会い
- 木更津猟友会:狩猟の専門家派遣
なお、千葉県の狩猟現場において、物流ドローン「SkyLift」を活用すべく、飛行試験を実施した。飛行試験の概要は以下のとおり。
- 日程:2022年12月27日
- 場所:千葉県木更津市矢那
- 実証内容:小型ドローンで害獣のAI検知し、必要箇所をマッピングする。そのマッピングポイントを想定した箇所に害獣捕獲用のくくり罠、監視用カメラなどの物資を運搬
- 運搬物:害獣捕獲用のくくり罠、遠隔通報装置(最大20kg)
- 運搬距離:263m(直線距離)
- 荷下ろし方法:無着陸でのホイスト機構による荷下ろし