戦略デザインファーム「BIOTOPE」代表の佐宗邦威氏は、5月17日に新刊『理念経営2.0 ── 会社の「理想と戦略」をつなぐ7つのステップ』(ダイヤモンド社)をリリースする。
【本書の主な構成】
はじめに──いま、なぜ経営者は「自社の存在意義」について考えるのか?
- ティールの罠──「自由で自律的」だったはずのチームに起きたこと
- わざわざ「群れ」で働く意味はあるんだろうか?
- あえて理念を決めたくない経営者の心理 …など
序章 21世紀の企業理念──ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスとはなにか?
- 「だれ」が企業理念をほしがっているのか?
- 組織が崩壊しないための3要素──「渡り鳥」の比喩
- パーパスとはなにか──「中年の危機」から抜け出す〝北極星〟 …など
第1章【ビジョン】未来への「動力」をつくる
- ビジョンとは「夢」である──あらゆる「資産」を動かすもの
- その未来像は十分に「具体的」か?──ビジョンの解像度
- [実践ワーク]だれもが未来思考になれる「未来新聞」 …など
第2章【バリュー】「こだわり」を可視化し、自分たちの輪郭を描く
- リモートワークが生み出す仲間意識の希薄さ
- 共通の「嫌い」から浮かび上がる個性的な価値観
- [実践ワーク]「らしさ」の輪郭をつくる「こだわりキャンバス」 …など
第3章【ミッション/パーパス】組織の中心軸となる社会的意思を定める
- ミッションとの出会い方──意味の片づけをしよう
- 企業の発達段階に合わせてつくるパーパス
- [実践ワーク]自社の「真ん中」にあるものを棚卸しする …など
第4章【ナラティブ】理念を「自分ごと」へと語り直す
- 9つの問いで「組織のナラティブ」を引き出す──パーパスナラティブキャンバス
- いかにして組織の物語を「自分ごと化」させるか?
- [実践ワーク]日常にナラティブを埋め込むコツ …など
第5章【ヒストリー】会社に埋蔵された「原点」を掘り起こす
- 「伝説」となった歴史を解きほぐす──パナソニックの方法
- 「原点」を発見しよう──歴史編纂プロジェクトの6ステップ
- [実践ワーク]個人と組織をつなぐ「年表ワーク」 …など
第6章【カルチャー】理念を体現する文化づくり「価値創造モデル」によって自社の強みを見出す──可視化の方法
- 「らしさ」を物語にしてみよう──文化醸成の方法
- [実践ワーク]組織の「クセ」を発見する口グセワーク …など
第7章【エコシステム】理念を育てる「生態系」をつくる
- ミッション・ビジョン・バリューの使い方
- 「理念経営の生態系」が育む4つのサイクル
- [実践ワーク]自社流の「理念の生態系」を発明する
終章 意義をつくる会社へ
おわりに──私たちはなぜ群れるのか
[参考資料]各社の企業理念一覧
【著者プロフィール:佐宗邦威(さそう・くにたけ)】
株式会社BIOTOPE代表/チーフ・ストラテジック・デザイナー、多摩美術大学 特任准教授
東京大学法学部卒業、イリノイ工科大学デザイン研究科(Master of Design Methods)修了。
P&Gマーケティング部で「ファブリーズ」「レノア」などのヒット商品を担当後、「ジレット」のブランドマネージャーを務める。その後、ソニーに入社。
同クリエイティブセンターにて全社の新規事業創出プログラム立ち上げなどに携わる。
ソニー退社後、戦略デザインファーム「BIOTOPE」を創業。
山本山、ソニー、パナソニック、オムロン、NHKエデュケーショナル、クックパッド、 NTTドコモ、東急電鉄、日本サッカー協会、KINTO、ALE、クロスフィールズ、白馬村など、バラエティ豊かな企業・組織のイノベーションおよびブランディングの支援を行うほか、 各社の企業理念の策定および実装に向けたプロジェクトについても実績多数。
著書に、ベストセラーとなった『直感と論理をつなぐ思考法』(ダイヤモンド社)のほか、『世界のトップデザインスクールが教える デザイン思考の授業』(日経ビジネス人文庫)、『模倣と創造』(PHP研究所)など、論文に「組織の『存在意義』をデザインする」(『PURPOSE』ダイヤモンド社 所収)などがある。