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ZMP谷口氏が語る、ロボットタクシーやドローンの「自動運転技術」をビジネスにする秘訣

SoftBank World 2015 セミナーレポート:第2回

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 7月31日、株式会社Softbank主催で「Softbank World 2015」が開催された。孫正義氏などの基調講演から始まった本会は、IT業界の最先端で活躍する企業や大学の有識者を招き講演が行われた。講演名「自動運転のキラーアプリ、ロボットタクシーとZMPの世界戦略」では、株式会社ZMPのCEO谷口恒氏が登壇し、ZMPの事業と新しく挑戦するロボットタクシー、産業用ドローンについて語った。

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IoTが成功する条件--テクノロジーを人の課題に結びつける“翻訳作業”の質

 多くの企業にとって、IT技術をいかに取り込むかが事業拡大の鍵になっている。それほどまでに、現代のビジネスとITは密接な関係を持つ。たしかに、ITをはじめ、様々なテクノロジーによってビジネスで「できること」が増えているが、それだけではユーザーの獲得には繋がらない。「テクノロジーを人の課題と結びつける翻訳作業」が必要になってくるからだ。

谷口 恒 氏(株式会社ZMP 代表取締役社長)谷口 恒 氏(株式会社ZMP 代表取締役社長)

 本公演に登壇した株式会社ZMPの谷口氏は、「自動運転技術」をユーザーの課題解決に変換しソリューションとするビジネスを、さまざまな領域で展開している。

 例えば、ZMPには「 CarriRo 」という商品がある。CarriRoは自動運転が可能になった台車で、ECビジネスが拡大し、業務量が増加し続ける物流業界の負担を軽減するために作られたものだ。

CarriRoCarriRo

このロボット「Carriro」を作ったきっかけは、会社がある文京区の小石川を私が歩いているときに、ある大手の宅配業者の作業員の方が、片手で台車を押してもう一台の台車を後ろ手で引く、という無理のある恰好で台車を使っていたのを見たことです。これは大変だなって思ったんですけど、ロボットだったら簡単にできちゃうよって考案したんですね。

 Carriroに実装された機能のひとつに「カルガモ機能」がある。一台の台車を手押しするだけで、他の台車が列車のように後を追ってくるという機能だ。

物流支援ロボット CarriRo(キャリロ)

 台車の自動化 / ロボット化によって、より多くの荷物が一度で運搬可能になるだけではない。搭載されたセンサーから収集されるデータにより、荷物の重さや運ばれた距離、また台車の使われ方など、今まで不可視になっていた業務データが計測可能になるからだ。つまり、表面化している運搬業務だけでなく、その背景にあるECビジネスとの連携を見直す契機が物流業界に提供できるのだ。

 IT技術の進歩により「できること」が増えたからこそ、ソリューションはこれまで以上に「なにが求められているのか?」の見極めが重要になる。それはZMPがこれから取り組む「ロボットタクシー」でも同様だ。

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