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教養としての「経営原則であるデザイン」

第7回

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断絶を統合するプロセス

 人口構造や働き方といった社会の変化により生まれる断絶も、デザインがあれば飛躍するための機会となる。知識社会になり働き方が変化することで、誰もが自己の価値を高めようと、より専門分野へ特化するようになる。

 結果として、以下のような類型化がより強固に表れるだろう。(1)芸術家(2)芸能人(3)技術者(4)研究者。マトリックス上で表現すると、それぞれ以下のとおり位置づけられる(図2)。

断絶マトリックス 図3:断絶マトリックス                       
              
 特化が進むことにより、お互いのコミュニケーションに齟齬(そご)が派生する危険性も高まる。既に存在する古典的な例として、大学と企業の共同研究がある。あえて簡略化させると、左上に位置する科学者中心の組織が大学であり、左下に位置する技術者中心の組織が企業だ。
 どちらも事実に基づき行動するが、目指す所に違いがあるため、どちらか一方か両方が不満を抱く結果になる場合がある。研究者は自然現象を1つの理論として明らかにしようとする。一方の技術者は、理論を活用して実用性を高めようとする。うまくいけば補完関係を築けるが、互いの視野が狭くなれば「役に立たない机上の空論を追いかける研究者」「目先のことしか考えていない技術者」となってしまう。

 一つの例にレーザーがある。レーザーを発明したのはアメリカ人のチャールズ・タウンズだ。視力の矯正や顕微鏡手術など、現在レーザーはあらゆるところで利用されている。では、タウンズは技術者だったのだろうか。そうではない。

 タウンズいわく「網膜のことなんて考えてもいなかった」「ただ光線を分割したくて、試行錯誤していただけ」だ。いわゆる研究者である。タウンズの同僚も「お前のやっていることは現実の世界と何も関係がない」とからかっていたそうだ。

 しかし、実際はタウンズ達が予想もしない形で社会に価値を提供することとなった。異なる領域が融合されると、飛躍的な価値が生まれる場合がある。では、この融合を意図的に行うことはできないのだろうか?

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組織的に異分野の融合を行う「デザイン思考」

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この記事の著者

柏野 尊徳(カシノ タカノリ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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