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ローランド・ベルガー、アジア消費者トレンド報告 日本市場の価値戦略を提言

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 2026年5月11日、ローランド・ベルガーは最新消費者調査レポート「アジア消費者トレンド:複雑化する市場環境における成長からモメンタムへの移行」を公表した。本レポートは、2025年12月から2026年1月にかけてアジア11か国、計3,500名を対象に実施したもので、市場成長の加速と消費者行動の変化を詳細に分析している。

 アジアの民間消費は今後10年で約40%、金額にして7兆米ドル増となる見込みだが、物価上昇や所得の不透明感などの影響で、消費者はより選択的・慎重な購買行動を取る傾向が強まっている。今回の調査では、必需品への支出の回帰、ラグジュアリー市場の二極化、オムニチャネルの普及が注目点として挙げられた。

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 特に日本市場は、アジア地域の中でも特異な位置づけが改めて示された。成長率は相対的に低いが、日本消費者の品質志向と信頼、体験価値への重視度は他国と比較して非常に高い。飲食やヘルスケア分野の高品質消費、リユースや認証を伴う二次流通の積極的な受容など、日本独自の消費スタイルが「次世代成熟市場モデル」に達していることが明らかとなった。質へのこだわりはラグジュアリー市場でも顕著で、アジア11か国で日本が最も強い傾向を示している。

 また、サステナビリティ意識は購買動機としては前年より低下したが、背景には経済的不確実性下でまず「長持ちする品質」と「信頼できるブランド」が優先されている現状がある。サステナビリティは、品質や耐久性を支える要素として再統合されつつあり、「製品で証明する」姿勢が求められている。

 アジア新興国では未だ伝統的小売や即配等多様な流通が併存している一方、日本を含む成熟国ではオムニチャネルはもはや「前提条件」となっている。購買体験では、スピードや摩擦のなさ、体験の完成度が競争軸へ移行している。今後の成長戦略として、アジア各市場での役割を明確に分担し、ブランド力、チャネル、投資配分を再設計する「精緻なオーケストレーション」が企業に求められる。

 本調査の結果、日本企業にとっては「成長市場」ではなく「価値創出市場」として、国内外双方で高品質・高体験価値の提供・輸出が不可欠であり、今後もアジア市場における有力なショーケースとなることを示唆している。

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