ispaceは「HAKUTO」により、Googleが開催する賞金総額3,000万ドルの国際宇宙開発レース「Google Lunar XPRIZE」(GLXP)に挑戦している。
「HAKUTO」は、月面に民間開発の無人探査機を着陸させ500m以上走行し、高解像度の動画や静止画データを地球に送信する「GLXPミッション」の達成に向けた月面探査ローバーを開発中で、アメリカの宇宙開発企業Astrobotic Technology社と月面輸送契約を結び、GLXPのコンテスト期限である2017年末までの打上げを予定している。
月面でのミッションにおいては、月面探査ローバーが地球に送信する、(1)モーター/基盤の温度・軌道からの経過時間・走行距離などのモーターコントローラー、(2)静止画・動画などのカメラ、(3)バッテリー温度・充電電流/電圧・残存電力などのパワーユニット:PDU(Power Distribution Unit)、(4)加速度・温度・姿勢などの慣性計測装置:IMU(Inertial Measurement Unit)、(5)その他通信・緊急情報など、さまざまなステータスデータを解析、即時に状況を把握し、月面での次のアクションを判断していく必要があるという。
リクルートテクノロジーズが持つビッグデータ解析における実績と知見を活用し、(1)月面探査ローバーのステータスや、月面環境に関するデータ解析、(2)システムの「自動制御」や「自動検知」といった観点から、技術的サポートやアドバイス提供を行う予定だという。
その他、HAKUTO SUPPORTERS CLUBのためのコミュニケーション・プラットフォームの構築や、両社のエンジニアの技術交流会や講演会など、相互の技術交流を促進させ、データ解析と月面探査の両分野でのさらなる技術発展を促す取り組みを継続的に実施していくとしている。