「デジタル変革の基盤づくり」の実現に注力(シグマクシス)
2025年の象徴的な取り組みを振り返って
2025年は、日本企業の最重要経営アジェンダであるデジタル変革の基盤づくりの実現に、全力で取り組んだ年でした。
基幹業務プロセス・データの標準化を通じて企業の生産性向上とAI活用推進を図る取り組みとしては、国内最大規模の「SAP S/4HANA Cloud Public Edition」の導入をはじめ、基幹システムのSaaS移行プロジェクトを複数支援。「SAP AWARD OF EXCELLENCE 2025」最優秀賞も受賞しました。
グローバル物流を支えるSaaSプラットフォーム「CargoWise」の導入など、国内外の企業を超えるバリューチェーンのDXも推進しています。
あわせて、急速に進化するAIの動向を睨み、そのインパクトをまとめた書籍『AIエージェント革命』を6月に刊行。AI活用によるコンタクトセンターの高度化を目指した企業連携など、業務への具体的なAI実装および成果実現に踏み込んだ活動もスタートしました。
並行して、培養肉未来創造コンソーシアムの活動推進や、「フィジカルインターネット実現による物流変革」を提言するコミュニティ運営およびホワイトペーパー発刊など、企業間連携を通じた社会課題の解決にも力を入れました。複雑に絡み合う現在と未来の課題を同時に解きにいかなくてはもはや間に合わない、そんなスピード感をあらためて認識した1年でした。

株式会社シグマクシス
代表取締役社長
太田 寛氏
1993年に日本航空株式会社に入社。1998年、プライスウォーターハウスコンサルタント株式会社に入社し、流通、製薬、運輸、製造等の幅広い業界に向けた経理財務分野のコンサルティングに従事。2009年にシグマクシス(現シグマクシス・ホールディングス)に入社後は、複数企業の業務プロセス改革からシステム刷新に至る変革プロジェクトを牽引。2021年10月、株式会社シグマクシス代表取締役 共同代表に就任し、2022年6月、株式会社シグマクシス・ホールディングス取締役に就任。2023年6月より、株式会社シグマクシス 代表取締役社長に就任(株式会社シグマクシス・ホールディングス 代表取締役社長を兼任)。
デジタル技術を経営に実装する覚悟とそのスピード感(タナベコンサルティング)
2025年の象徴的な取り組みを振り返って
昨年は、経営者との会話で「AI」というキーワードが飛躍的に増えた一年でした。実務における生成AIの活用が進み、特にBPR (業務改革)やナレッジマネジメント、技能承継などを目的としたRAG(検索拡張生成)構築やデータ処理に取り組む企業が一挙に増えた印象です。
2025年は、「エージェント元年」という位置付けでした。AIエージェントは複雑な業務処理による業務効率化を可能にすることから、特にバックオフィスやミドルオフィスにおける働き方や採用、そしてデジタル投資のあり方を変えるほどの大きなインパクトをもたらしつつあります。
また、大企業での相次ぐインシデントや、生成AI・AIエージェントの社内活用が進んだことに伴い、これまで以上にサイバーリスクや情報セキュリティへの感度が高まっている点も見逃せません。
一方で、企業規模による取り組みの差が顕在化しています。DX・AI活用を目的とした専門部隊を擁することが多い大企業や、小回りが利くためトップマネジメントの一声で一気呵成にデジタル化を進めることができる中小企業の陰で、中堅企業(従業員300名~2,000名を想定)のデジタル・AI活用の遅れが散見される「M字型」の取り組み格差が生じ始めています。デジタル技術を経営に実装する覚悟とそのスピード感こそが、「ポスト2025年の崖」を乗り越える分水嶺であると体感しています。

株式会社タナベコンサルティング
専務取締役
奥村 格氏
2009年タナベ経営(現 タナベコンサルティング)入社。「常にクライアントの立場で問題解決を図る」を信条に、中堅企業の事業、組織、マーケティング戦略およびその推進支援コンサルティングに携わる。九州本部副本部長を経て、2021年より戦略総合研究所本部長、2024年より専務取締役デジタルコンサルティング事業部長、戦略総合研究所担当(現職)。
「GX×DX」戦略の策定と実行支援(MURC)
2025年の象徴的な取り組みを振り返って
2025年は生成AIの技術進化とより身近な生活シーンでのAI活用が浸透したことで、企業でも「当たり前に仕事でAIを使う」プロセスが常態化した1年だったといえます。
一方、その裏ではAI需要増加に伴うデータセンター(DC)の建設ラッシュが続いています。DC数はグローバルで見ると米国が群を抜いているものの、日本も第10位(アジアでは中国に次ぐ第2位)のDC保有国であり今後も拡大が期待されます。また、2024年以降の日本でのDC建設計画は約80件に上りますが、その多くが首都圏や大都市圏に集中する中、北海道や北関東などでも20件前後の建設が予定されており「地方分散」も進んでいます。
2022年から環境省主導で「脱炭素先行地域」が選定され再エネ電力の地方分散が進んでいますが、2025年には経産省主導で「GX戦略地域」への投資が決定したことで、いよいよ「DX×GX」の国の具体的なロードマップも見えてきました。
MURCでは、このような政策動向を踏まえた上で、大企業や中堅・中小企業、さらには都市部だけでなく地方企業が取りうるべき「GX×DX」戦略の策定と実行支援を、社内のシンクタンク部門や調査部門、さらには産業創造を後押しするMUFGと一体となって支援をしています。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社
フェロー(社会共創) コンサルティング事業本部 社会共創ビジネスユニット長 マネージング・ディレクター
渡邉 藤晴氏
事業会社、外資系コンサルティング会社を経て2013年MURCに入社。「社会課題の解決」と「産業創造」の両立を目指す社会共創ビジネスユニットの責任者として、政策提言機能を担う当社シンクタンク部門や産業を俯瞰した立場で支援するMUFGと密に連携。さまざまな課題に応じて官民連携を主体とした社会実装モデルを推進。
