意外にも一流企業でもはびこる「どんぶり勘定でとりあえずエイやっ!」
今までの事業を単に継続していれば利益が得られた時代は過ぎ、過去に直接経験したことのない市場や事業を生み出していくことが、より求められるようになって久しい。
ビジネスパーソンは、「自分の職務」の範囲の中でその職務をたんに遂行さえすれば良かった状態から、新たな価値創造を求められる場面が多くなっている。
「新しいことに組織でチャレンジする」には何が必要だろうか。
- “他社と差別化ができる有望なアイデア”
- “十分なリソース(お金・人・設備など)”
- “業界の知識”
- “人的ネットワーク”など
もちろんこれらは、どれもが必要であるし重要だ。でも、まず何にも先んじてスタートラインに立つために必要なものは、「組織内での承認」ではなかろうか。そして「組織内での承認」を得るためには、「ガッツと根性」、「奇抜で斬新なアイデア」だけでは不十分だ。
必ず求められるものが、「それ、儲かるの?」に対する答えだ。
このことなくして、だれが「OK」を出すであろう。まただれが動いてくれるだろうか。
それにもかかわらず、この答えをどう出すかについては、一般的なテンプレートやフォーマットが見つからず、その組織ごとまたは属人的に行っているケースも少なくない。全くやっていないというケースもあるだろう。
つまり、「どんぶり勘定でとりあえずエイやっ」が、一流と呼ばれる大企業ですら、よく見受けられる光景だ。