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カリスマ投資家、藤野英人氏が語るデフレ再来時代のサービス産業の戦い方

FOODiT TOKYO 2016 セミナーレポート

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地方の経済を握る「ヤンキーの虎」

ここでヤンキーの虎のお話をします。ヤンキーの虎とは、地方のマイルドヤンキーを束ねる豪族のことです。

マイルドヤンキーとは、少し前に博報堂の原田隆平氏が『ヤンキー経済』(幻冬舎)で紹介した地方の若者。都会へのあこがれを持たず、地元で働き生活に満足する若者を可視化しそう名付けた。藤野氏は地方の企業をリサーチする中で、このマイルドヤンキーたちを束ね、地方の経済を牽引している経営者の存在に気づき、『ヤンキーの虎- 新・ジモト経済の支配者たち』(東洋経済新報社)という本を出版した。新規性はないが、シンプルで儲かるビジネスをどんどん手がけていく肉食系の虎のような存在だ。

業態は新しいものではなく、例えば携帯電話の販売ショップとかコンビニエンスストアのフランチャイジー、不動産賃貸業、介護施設の運営など、それらを組み合わせて生きている人 いっぱいいます。東京から見るとビジネスとしての新規性はまったくないように見えます。そうみえるけれど地方では非常にうまくいく戦略で、要は地方の顧客に対して、フランチャイズビジネスを束ねて顧客にサービスを提供している地方豪族がヤンキーの虎なのです 皆さん自身、知人、友人にもけっこういらっしゃるんじゃないでしょうか。全国どこにでもいて、なおかつ意外に成長しているんです。

藤野氏は、今ではナショナルブランドとなった成長企業も元はヤンキーの虎だったという。ユニクロ(山口)、ヤマダ電機(群馬)、しまむら(埼玉)、ニトリ(北海道)、ドンキホーテ(東京の郊外)、CoCo壱番屋(愛知)など、全国チェーンを築き成長し、グローバル企業に発展している。
そこまで有名でなくても、コングロマリットのシナジーで駐車場や人材業を展開する会社も多い。建設、地場産業、コンビニ、介護、福祉、自動車販売、飲食業など地元のニーズをなんでも手掛ける業態だ。こうした経営者の出自は、二代目、三代目などの世襲型と、成り上がり型の両方があるという。

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