“経営陣の本気度”を示す「リーダーズ・アンビション」により組織の求心力を高める
さらに、Ciscoの社内イノベーションプログラムInnovation Everywhere Challenge(IEC)では、Ciscoが注力するそれぞれのマーケット領域について、執行役員クラスの責任者から「リーダーズ・アンビション(野望)」と呼ばれる“野心的な未来”を発表する制度を取り入れている。しかも、堅苦しい戦略やKPIではなく、執行役員個人の思いやビジョンをストーリーとして語られるのだという。第2回でも紹介した「社員の50%以上が自発的に参加したという脅威の社員エンゲージメント」の背景には、社員を惹きつける魅力的なビジョンや経営陣の本気の姿勢があったのだ。
急激な時代の変化への対応が求められる中で、個人の思いや自律性を重視したイントラプレナーシップの動きや外部との連携を加速させるオープンイノベーション型の取り組みは時代の要請とも言える。しかし一方では、コントロールしづらい「分散の方向」に力が働いていきやすい(私は組織的エントロピー増大と呼んでいる)流れでもあり、経営者の視点からすると事業フォーカスがブレたり、組織の結束が解体されていくのではないかとハラハラするはずだ。