進む森林破壊ゼロ宣言―世界の動向と迫られる企業開示
先日の第2回でご紹介した「パリ協定」では、温室効果ガスの削減目標だけではなく、温室効果ガスの吸収源および貯蔵源として、森林の保全について言及されています。大規模な植林事業によって世界の森林消失量は減少しているものの、依然として森林の消失は続いています。その森林消失の大きな要因として、パーム油、大豆、木製品、牛などの商品生産のための森林の転用があげられます。
2009年に設立された食品・消費財大手や小売大手の約400社が加盟する国際的な業界団体「コンシューマー・グッズ・フォーラム」は、2020年までに開発による森林破壊をゼロにする目標を掲げ、現在は50社以上の理事企業が誓約しています。また、2017年11月には、日本企業のネットワーキングを支援するために、日本のローカル・グループが発足されるなど業界全体として動きが加速しつつあります。