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デトロイト再生のキーパーソンが語る、都市デザインに不可欠な「インクルーシブ」とは何か

スティーヴン・ルイス氏(デトロイト市都市計画局、Thinking Leadership創設者)来日講演レポート

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デトロイトは、人種差別を“下敷き”に繁栄した

スティーヴン・ルイススティーヴン・ルイス氏
デトロイト市都市計画局、Thinking Leadership創設者。アーバンデザイン・ディレクター。ハーバード大学デザイン大学院修了、米連邦政府一般調達局チーフアーキテクト、Verizon Global Real Estate等を経て現職。2016年、ホイットニー・M・ヤング・ジュニア賞受賞。

 アメリカで奴隷制が廃止されたのは、1865年のことである。奴隷制廃止によってアメリカ南部の綿花農場等で働いていた黒人は北部を目指した。その時期、NY、シカゴと鉄道で結ぼうとしていたデトロイトでは、鉄道事業に黒人がその他の民族的マイノリティとともに、従事するようになった。地域は経済的に発展したが、貧富の差も生まれた。貧しいものはいつの世も小さなパイを争っていがみ合う。当時から既に黒人やその他の民族集団は互いに争い、排除しあう空気があった。

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