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デザインシンキングを超えろ──博報堂HMSCが提唱する「クリエイティブジャンプ」とは?

Biz/Zine Day 2018 Summer セミナレポートVol.3

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 「ものづくり企業のデジタルシフト『サービスプラットフォーム戦略』」をテーマに開催された、Biz/Zine Day 2018 Summer。ものづくり業からサービス業への転換をクリエイティビティ視点で実現しようと提案するのは、広告会社の博報堂だ。同社は、武器であるクリエイティビティを用いて事業成長・事業支援を行う部署、マーケティングシステムコンサルティング局(以下、HMSC)を設立。事業会社のマーケティング課題を解決してきたノウハウを、新規事業・事業開発の領域でも展開していくという。「事業を成長させるクリエイティビティ」と題したセッションでは、クリエイティブジャンプをキーワードに同社のメソッドが語られた。

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その顧客価値は本当に価値なのか?

 セッション冒頭、「新しい顧客価値を作ると言うのは簡単ですが、果たして本当に作れるのでしょうか」と問いかけたのは、博報堂のHMSC局プロセスコンサルティング部 部長の荒井友久氏。経営コンサルティングファームで製造業などを担当してきた荒井氏は、ものづくり業の課題を身にしみて理解している。

 事業変革・事業開発の領域含め、あらゆる場面で語られる「顧客価値」。一般的な顧客価値は、分母を生活者にかかるコスト、分子を生活者が得られるベネフィットとして表現することができる。コストとは、経済的コスト以外にも時間的コストなども含まれる。生活者にとって簡単か、便利か?の世界だ。

 しかし、この領域は破壊的イノベーションを起こしたディスラプターと呼ばれる企業により、既存事業は脅かされている。「彼らと戦うのは、事業を営んでいることによる様々な制約もあり、限界が出てくる。」と荒井氏は指摘。そこで、分子の部分を伸ばすかが重要になる。これが価値創造である。しかし、ここでも「新しい価値は、本当に新しく、価値あるものか?」という問いが続く。

 自分のお気に入り商品や情報が見つかる。好みにカスタマイズができる、店舗でもネットでも購入できる──。一見、生活者にとって価値と思えるもの。これらは、あくまでも生活者発想“風”になりやすい価値だと荒井氏は語る。

イチ生活者として考えたとき、本当に、考えている価値は嬉しいことでしょうか。なんならお金を払ってでもやりたいと思えることでしょうか。それに応える価値を見つけるのはたやすいことではありません。私たちは、それを事業の生活者価値と呼んでいます。デジタル時代の成長を考える上で、これを見つけることがもっとも重要なのではないでしょうか。(荒井氏)

荒井友久荒井 友久氏(株式会社博報堂 マーケティングシステムコンサルティング局 プロセスコンサルティング部 部長)
2012年博報堂入社。事業戦略・マーケティング戦略から情報システム開発までを一気通貫して支援する、ストラテジックプランニングディレクター。大手SIerの経営企画を経て、大手メディアサービス企業の不動産広告事業における事業企画・営業推進にて、事業を成長させる事の難しさ・泥臭さを最前線で経験する。その後、経営コンサルティングファームにて第3者として事業支援を行った後、クリエイティブとの融合による、新しい事業支援のあり方を作るために博報堂に転身。

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「事業の生活者価値」を生み出す3つの要件──デジタル時代の成長のジレンマに陥らないために

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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